排水口掃除と聞くだけでなんだか億劫になる方は多いですよね。正直触りたくない場所である排水口部分。今回はキッチンの排水口掃除のやり方や、簡単に済ませるための対策方法、そしておすすめの掃除グッズを紹介します。「どんな洗剤を使えばいい？」「排水口掃除に重曹は使える？」などの疑問も解説します。

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キッチンの排水口汚れの原因は？

排水口掃除をする前に、まずはキッチンの排水口が汚れる原因を確認しましょう。排水口の汚れといえば、ぬめりとにおい。そして、それを放置することで起こる排水口の詰まりです。これらの原因は、水垢や食べカス・油汚れ、雑菌・カビです。それぞれチェックしていきましょう。

水垢

水垢は、水道水に含まれるカルシウムなどのミネラル分が固まってできたもの。水は蒸発してなくなりますが、含まれているミネラル分が残り、それが蓄積することで水垢となります。水垢はカビなどの原因にもなってしまうので、こまめな掃除が必要です。

食べカス・油汚れ

排水口に一番溜まりやすいのが食べカスや油汚れです。放置しておくと、悪臭やぬめりの原因になります。また、これらの汚れが固まることで詰まりの原因にも。定期的に掃除をして、しっかりと除去することが大切です。

雑菌・カビ

食べカスや油汚れなどの生ゴミや、水垢を放置しておくと雑菌やカビが繁殖します。雑菌やカビが繁殖すると、ぬめりや嫌な臭いを発生することも。

また、雑菌が食器や食材について、それを口にしてしまうと食中毒を起こす危険性もあります。とくに暖かい時期は雑菌やカビが繁殖しやすいので、注意が必要です。

排水口汚れの対策方法

排水口が汚れる原因がわかったら対策していきましょう。こちらの表は掃除方法の目的と使用洗剤をまとめたものです。

ここからは排水口掃除の方法を上記の3つに分けて紹介。週2～3回の定期的な掃除と除菌目的、ぬめり特化の掃除ではそれぞれ掃除過程や使用洗剤が異なります。自分の目的に沿った排水口掃除をしてください。

【週2～3回】排水口を分解して洗剤で掃除

最初に紹介するのは、基本的な排水口掃除。排水トラップを外して、部品ごとに洗っていきます。この排水口掃除を週に2～3回して、頑固な汚れを防ぎましょう。

まずはゴム手袋をして、排水口のカバーを外します。そして、食器用中性洗剤とスポンジで洗いましょう。

排水口のカバーの下にあるゴミ受けを外します。汚れが溜まる部分なので、歯ブラシなどを使って細かいところまでていねいに洗いましょう。

ゴミ受けの下には、排水トラップのフタのようなものがあります。左に軽く回すとロックが外れるタイプが多いので、左に軽く回してからそのまま持ち上げて外してください。そして、フタも歯ブラシを使って洗いましょう。

排水トラップのフタをはずしたら、排水口の中もきちんと洗っていきましょう。ぬめりがしつこいときは、スポンジと台所用中性洗剤で洗うのがおすすめ。奥の方や細かい部分は歯ブラシを使うといいですよ。

最後にすべてのパーツを元に戻し、少し水を流して排水トラップに水を溜めるようにしたら、基本的な排水口掃除は完了です。

【月1～2回】排水口の殺菌は塩素系漂白剤

家の中でも、とくに衛生面が気になるキッチンの排水口。パーツや内部までしっかり除菌、漂白をしたいなら塩素系漂白剤がおすすめです。

塩素系漂白剤とは？

塩素系漂白剤とは、「次亜塩素酸ナトリウム」が主な成分として含まれる商品のこと。次亜塩素酸ナトリウムは主に漂白や除菌に使用されます。

作用が強いため、必ず注意事項を守って使いましょう。特に守って欲しいのが、以下の3つ。

これらの注意点を守って塩素系漂白剤を使いこなしましょう。塩素系漂白剤についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてください。

塩素系漂白剤を使った排水口掃除

まずは排水口のカバーを外し、パーツを分解します。ゴミ受けにゴミが溜まっている場合は、事前に捨てておきましょう。

排水口のゴミ受けやカバーを、歯ブラシやすき間用ブラシなどで掃除しましょう。ブラシは100均でも用意できます。このあとに塩素系漂白剤を使用するため、水洗い程度で大丈夫です。

排水口のパーツを洗浄、除菌するために、塩素系漂白剤に浸します。同じ塩素系漂白剤でも、泡タイプと液体タイプで使用方法と目安の時間が異なるので、下の表で確認してください。

パーツを塩素系漂白剤に浸している間に、排水口の内部も洗浄・除菌しておきましょう。まず、排水口の中の水をスポンジや要らないタオルなどに吸い込ませます。その後にスプレーもしくは薄めたキッチンハイターを投入しましょう。

目安の時間を過ぎたら、塩素系漂白剤を水でていねいに洗い流します。気になる汚れが残っている場合は、歯ブラシやすき間用ブラシで擦り落としましょう。

この過程で、排水口内部も一緒に洗い流されるので、最後にパーツを戻せば完了です。

【月1～2回】排水口のぬめりは重曹とお酢

キッチンの排水口汚れでもっとも気になるのがぬめり。しつこいぬめりは重曹とお酢で掃除できます。

今回紹介する掃除方法は、あまり手を汚さずにできるので、なるべく汚れに触りたくないという方におすすめです。掃除したあとも残った酸の成分が菌の繁殖を抑えてくれます。

排水口の上にかかっているカバーを外しましょう。

ゴミ受けはとても汚れやすいパーツ。掃除の前にあらかじめゴミを捨てておきましょう。

排水口のカバーとゴミ受けを、重曹と歯ブラシでていねいに洗います。

ゴミ受けがない状態の排水トラップの上部全体に重曹を適量振りかけます。

次に重曹の上からお酢をかけます。しゅわしゅわと泡立つくらいまで、お酢を2～3周（30～50ml）ほどかけましょう。

お酢をかけたら、重曹とお酢がしっかり反応するように、10分ほど時間をおきます。

最後に、40度ぐらいのお湯で重曹とお酢を流します。重曹が残っていると、乾いたときに白い粉が残ってしまうので、しっかり洗い流しましょう。

お酢のニオイが気になる場合はクエン酸がおすすめ。通販はもちろん、100均やスーパーなどでも手軽に購入できます。クエン酸もお酢と同じ酸性なので、同じような効果が期待できますよ。

重曹とクエン酸をうまく使えば、排水口だけでなくキッチン全体をきれいにできるので、こちらの記事も参考にしてみてください。

【週2～3回】排水口の詰まりには過炭酸ナトリウム

最後に過炭酸ナトリウム（酸素系漂白剤）を使った排水口掃除のやり方を紹介します。過炭酸ナトリウムは洗濯の漂白剤として使われているもので、台所洗剤などにも入っている成分です。

まず、最初に説明した基本の方法でキレイに掃除をしましょう。その後、排水口を開け、過炭酸ナトリウムを100gほどまんべんなくふりかけます。

過炭酸ナトリウムをふりかけたら、そこに45～50度ぐらいのお湯を入れて、10分程度放置します。すると酸素の泡が出てきます。

放置し終わったら、水でしっかり洗い流しましょう。泡を完全に流して、部品を元に戻したら排水口掃除は完了です。

こちらの記事では、過炭酸ナトリウムとほぼ同じ効果を期待できるオキシクリーンを使った掃除方法について解説しています。オキシクリーンを使った掃除方法を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

キッチンの排水口が詰まったらどうする？

排水口掃除をサボりすぎて、詰まってしまったという場合の対処方法もチェックしていきましょう。

水が流れなくなってしまったとしても、場合によっては自分で解決できることがあるので、業者を呼ぶ前にこちらの4つの方法を試してみてくださいね。

タオルとお湯を使う

まずは、タオルとお湯を使った方法です。

排水口のカバーとゴミ受け、排水トラップのフタを外して、水が流れる穴が見える状態にします。

水が流れる配管の穴に、いらないタオルをつめて栓をします。こうして水が流れないようにします。栓になっていないと効果が発揮されないので、きちんと詰めてくださいね。

40度程度のお湯を、シンクの8分目ぐらいまで張ります。もしシンクが大きめの場合は、4～5分目ぐらいでも大丈夫です。

タオルでした栓を引き抜き、排水口に一気にお湯を流し込んで完了です。

パイプ用薬剤を使う

次に紹介するのは、パイプ用の薬剤を使う方法。溜まった汚れを薬剤で溶かして詰まりを解消しましょう。

パイプ用洗剤を使うときも注意することが3つあります。

これらの注意点を守って、パイプ用洗剤を使いましょう。

ぬめりや髪の毛も溶かしてくれる「パイプユニッシュ」。キッチンや洗面台、お風呂にも使うことができます。本体横に目盛りがついており、キャップで計量せずすぐ使えるのが特徴。

排水口のカバーとゴミ受け、排水トラップのフタを外して、水が流れる穴が見える状態にします。

中央の穴にパイプ用の薬剤を入れていきます。パッケージに書いてある規定量に従いましょう。

30分～1時間程度放置します。この間に、粘り気のある薬剤がこびりついた汚れを溶かしてくれます。

時間が経ったら、水で薬剤を流しましょう。

排水トラップ、ゴミ受け、そして排水口のカバーを元に戻したら、最後に少し水を流します。排水トラップに水を溜めたら掃除終了です。

ラバーカップを使う

ラバーカップと聞くと、トイレの詰まりを解消するもののイメージがありますが、小型のものであればキッチンの排水口にも使うことができます。

排水口のカバーとゴミ受け、排水トラップを外して、水が流れる穴が見える状態にします。

排水口にラバーカップを被せます。

ラバーカップを排水口に強く押しあて、排水口が密封された状態を作りましょう。

思い切り押し付けたラバーカップを、一気に引きましょう。空気が勢いよく外に押し出されることで、詰まっていたものが一緒に出てきますよ。

ラバーカップを排水口に押しあてて引く、という作業をくり返して、詰まっていたものを出しましょう。

詰まりが解消されたらパーツをすべて元に戻し、最後に少し水を流して、排水トラップに水を溜めたら完了です。

詰まりが解消されない原因とは？

紹介した方法で排水口の詰まりが解消されない場合、

などが考えられます。場合によっては配管の交換が必要になるので、ひどい場合はプロである業者の方にお願いするのがおすすめです。

キッチン以外の排水口の掃除方法

ここではキッチン以外の排水口の掃除方法を解説した記事を紹介していきます。これを機にお風呂や洗濯機周りの掃除もしてしまいたいという方は参考にしてくださいね。

こちらの記事はお風呂の排水口や排水パイプの掃除方法を紹介。お風呂に詰まりやすい髪の毛や皮脂汚れの掃除方法を紹介しているので、浴槽を掃除するついでなどに試してみてください！

洗濯機の排水口の掃除方法はこちらをチェック。普段あまり掃除しない場所なので、やり方がわからない方も多いはず。この記事を参考にして掃除してみてください。

トイレの排水口や詰まりも、重曹やクエン酸を使って掃除しましょう。トイレが詰まる前兆や原因、掃除方法までくわしく紹介しているのでぜひ読んでみてください。

こちらでは、ユニットバスの排水口の掃除方法を解説しています。一人暮らしでユニットバスを使っているという方はぜひ参考にしてみてください。

排水口の掃除を簡単にする5つのポイント

最後に、排水口掃除をより簡単にするための5つのポイントを紹介します。これを行うだけで、掃除がより簡単に、そして清潔にキッチンを保つことができますよ。

生ゴミを放置しない

料理をしているとき、「包丁で切った食材がまな板からこぼれて排水口へ…」なんてことありますよね。この食材の切れ端が排水口の汚れの原因になるんです。

生ゴミは、その場でささっと処理してしまうのがおすすめ。排水口をキレイに保つために、とにかく生ゴミを排水口に流さないように気をつけましょう。

ぬるま湯で洗い流す

排水口につきやすく、なかなか落ちない油。そんな油汚れは、冷えると固まり、さらに落ちにくくなってしまいます。

これを防ぐためには、冷えて固まる前に50度ぐらいのお湯で流すのが大切。シンクを使うたびに、最後はお湯を流して使い終えるようにするといいですよ。

ぬめり防止にはアルミホイル！

ぬめりの防止策として、ゴミ受けにアルミボールを入れておきます。アルミホイルから発生する金属イオンには、消臭・抗菌効果があり、ぬめりの発生を抑えてくれます。

やり方は、2～3cmの大きさに丸めたアルミホイルを3個程度、排水口カバーの下のゴミ受けに入れておくだけ。ぎゅっと固めるのではなく、ふんわりと丸めることでアルミボールの面積が大きくなり、ぬめり防止の効果のアップが期待できますよ。

塩素系漂白剤をキャップ1杯分かける

毎晩、塩素系漂白剤をキャップ1杯分回しかけて、放置するだけでも排水口がきれいになります。

汚れがひどい場合には毎日、きれいな時には3日に1回程度の頻度で塩素系漂白剤をかけてあげると排水口の汚れが落ちてきれいになるでしょう。

油を流さない

油は水では流れない物質であるため、排水管を詰まらせる原因となります。そのため揚げ物の油はもちろん、ドレッシングなどの油もなるべく排水管に直接流さないようにしましょう。

油を捨てる際にはキッチンペーパーや新聞紙に含ませ、燃えるゴミとして捨てるのがおすすめです。

ぬめり対策の便利グッズ

排水口のぬめり対策専用の商品もあるので紹介します！

あの有名なメラミンスポンジ「激落ちくん」シリーズのぬめり対策商品、「ヌメ落ちくん」です。排水口のゴミ受けの中に吊るしておくだけで、ぬめりを防いでくれるというもの。ぜひ使ってみてくださいね。

排水口掃除は業者に頼むのもおすすめ！

忙しくてなかなか掃除ができない、放置しすぎて汚れがひどくなってしまったという場合、掃除のプロに頼むのがおすすめ。プロの手にかかれば汚れたキッチンがきれいになりますよ。

プロに依頼してみたいと思ったら、ぜひユアマイスターをご利用ください。ユアマイスターは、お掃除の「プロ」と「あなた」をつなぐサービス。お住いの地域で人気のプロを紹介します。

実際にプロに頼もうと思っても、本当に排水口の臭いや汚れが取れるのか心配ですよね。そこで「ユアマイスター」では、キッチンクリーニングのプロに「 キッチンの排水口の嫌な臭いは、業者さんのキッチンクリーニングで取れますか？」と聞きました！

排水口の臭いや汚れはキッチンクリーニングのプロに頼めば取れますが、「排水管」の場合は水回りのプロに依頼するのがいいようです。

排水口が汚れているのか排水管が汚れているのかわからない場合は、まずはプロに相談してみてください。

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