アイロンのかけ方の基本!ワイシャツの襟や袖のかけ方や設定温度について
ピシッとしたシャツを着ている人って素敵です。とはいえ、いちいちクリーニングに出してる余裕はない。自己流で何となくアイロンをかけているという人、多いのではないでしょうか。でも、意外と細かいところにシワが残ってしまっていますよね…。
そんなあなたへ、隅々まできれいな状態を目指すための正しいアイロンのかけ方を紹介します。
アイロンがけを始める前に準備すること
アイロンのかけ方を始める前に、衣類の素材に合った方法を知らなくてはなりません。
・温度
・アイロンがけが適さない生地
について見ていきましょう。
温度はどう設定する?
アイロンは温度が選択できるけど、どれを選べばいいかわからないという方。服についている洗濯表示を見てみましょう!「高・中・低」のどれかが書いてあるので、それに対応してアイロンの温度設定を行いましょう。
基本的には、
高温(180~210℃)に適する
綿・麻
中温(160℃)に適する
ポリエステル・ナイロン・カシミヤ・綿
低温(80~20℃)に適する
アクリル・アセレート・ポリウレタン
このようになっています。温度を間違えると繊維を傷めてしまうこともあるので、ここはかなり大事なステップです!
アイロンがけをしてはいけない生地
アイロンをかけてはいけない生地は、洗濯表示を見ることでわかります。
1番右のマークを見てください。これがアイロン禁止のマークです。そして左から2番目のように、低・中・高のマークの下に波線が付いている場合、「アイロンをしても大丈夫だが当て布が必要」という意味です。
当て布とは、アイロンの熱で生地が傷んだり、テカリが出たりすることを防ぐためのもの。布を1枚挟んで、アイロンの熱が直接当たらないようにします。素材は「綿」で、薄いものが良いですよ!
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アイロンをかけていこう!
それではさっそく、実際にアイロンをかける順序です。
1.襟
2.肩
3.袖
4.身頃
の順番でかけていきます。
アイロンがけは、細かいところから広いところに向かってかけていきます。
広いところはシワが付きやすく、また目立ちやすいです。狭いところをかけている間に折れてシワになるのを防ぐため、広いところは一番最後にかけましょう。きれいに仕上げるために、この順番はとても大事なんです。
それではワイシャツにアイロンをかけていきます!
襟(えり)
ワイシャツをカッコよく見せるために、とても重要な部分ですよね。ピシッと決めましょう。
まずは、シャツの内側を上にして、襟の両端から中央に向かって、アイロンを滑らせましょう。終わったら、表側を上にして、同じように滑らせます。
襟は、特に生地が厚い部分です。ここをピシッとさせるポイントとして、
・両面アイロンをかける
・もう片方の手で生地を引っ張りながらかける
この2つを意識しましょう!
肩
2箇所目は肩。曲線になっている部分なので、あまりぺったんこにすると、不格好になってしまいます。丸みを残しつつ、シワのない肩を作っていきましょう。
アイロン台に、シャツを着せるようにしてください。襟は邪魔になってしまうので立てておきましょう。
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オーソドックスなアイロン台です。先端が丸くなっているため、手順通りシャツを引っ掛けることができます。
右肩、左肩に分けてアイロンをかけていきます。
襟の付け根とは、肩と襟の境界ラインのことです。細かい部分なのでアイロンをかけづらいですが、先端を使うと楽にできますよ!
袖
次は袖。袖のシワも案外目立つので、きちんとアイロンがけしておきましょう。
袖口(カフス部分)
まずは袖の先である、カフス部分です。細かく、少しやりにくいかもしれませんが、こういうところこそ丁寧に!
袖のボタンを外して、パカッと内側を開いて置きましょう。襟と同じように内側から始めます。少し無理のある状態にはなりますが、ちょっとシワが付いてもすぐ伸ばせば大丈夫。
生地が厚くなっている部分の縫い目を引っ張りながら、アイロンをかけましょう。端から中央に向かって、という感じでかけていきます。
生地が分厚いので、ひっくり返して再びアイロンをかけていきます。シワにならないよう、ゆっくり丁寧に。終わったら、反対側の袖口も、同じようにアイロンがけをしていきましょう。
袖全体(腕の部分)
腕の部分のシワもけっこう目立つんですよね。アイロンをかけて、ピンと伸ばしておきましょう。
袖のボタンが付いている方を上に向けて、アイロン台に置きます。縫い目を引っ張りながら、両手でシワをなるべく伸ばしておきましょう。
袖口をアイロンを持ってない方の手で引っ張りながら、袖口~肩の方向にアイロンを滑らせます。
袖口のすぐ手前のところのシワを伸ばしていきます。アイロンの先端を使うと、このような部分の細かいシワは伸びやすいですよ!
脇の下のほうから上に向かって、アイロンを滑らせていきます。肩から先は生地の向きが異なっているので、ひとまずここで止めましょう。
身頃
身頃は、着ているときに、一番に目に入る部分。シワがあると、とっても目立ちます…!範囲が大きいので、細かく分けてアイロンがけしていきましょう!
右前身頃(ボタンが付いている面)
まずは、正面の右半分だけ。
アイロン台の角を肩に添わせて、右前身頃をアイロン台に置きます。
まずは脇下の部分からです。脇の縫い目の上から、脇の部分の下に向かって、滑らせましょう。
最後に右前身頃全体に、アイロンをかけていきます。
ボタンの隙間の部分は、アイロンの先端を入れて、左右に揺らしたりせずにアイロンをかけてくださいね。細かいところなので、ゆっくり、丁寧に。
6.後ろ身頃(表面)
背中の部分をかけていきます。背中のシワは目立ちますよね…!大きい面なので、アイロン台に半分づつ設置します。細かな部分もなく、アイロンがかけやすいと思います!
7.左前身頃(ボタン穴の面)
正面の左側の部分をかけていきます。ボタンの穴のある面ですね。
アイロン台の角を、肩に添わせてアイロン台に置きます。
右前身頃と同じです。脇の下の縫い目の上を、上から下に向かって、滑らせましょう。
ここまでは右前身頃と同じです。生地を引っ張って、たるませないように、アイロンがけしていきます。
左の前身頃に特徴的なのが、ポケットです。ポケット口は、下から上へ、外から内へと細かくアイロンを滑らせていきましょう。細かいので、先端を使うといいですよ♪
8.後ろ身頃(裏面)
最後に、後ろ身頃の裏面を、表面と同様に軽くアイロンがけをして仕上げます。これにて終了!
動画で見たい!という方はこちらから!
アイロンを上手にかけるコツ
ここまでアイロンの基本のかけ方を見てきましたが、もっときれいにしたい、という方にコツを教えていきます。
引っ張りながらかける
アイロンの熱の力に加えて、物理的に引っ張ることでもシワは伸びます。
まずは手アイロン、アイロン台にワイシャツを置いたら、両手で細かなシワを伸ばしましょう。そして、アイロンをかける時には、反対の手で生地を引っ張りながらやるとシワがなく綺麗に仕上がります。
まっすぐにかける
アイロンの動かし方は、直線で一方向が基本です。たまにジグザグに動かす人がいますが、この動きはシワを作りやすいので、NGです!
また、曲線に動かしたり、先端に力を入れて使うのも、シワの原因になります。ひたすらまっすぐ伸ばしましょう。
アイロンは 後ろ側に力を入れるように押すと滑りがよく、キレイにアイロンがけができますよ。
ワイシャツの素材によって「スチーム」と「霧吹き」を使い分ける!
アイロンがけは、霧吹きなどを使って湿らせるとよりシワが伸びやすくなります。とは言え、最近はスチーム機能があるアイロンも多いですよね。どう使い分ければいいのかというと、生地の水の吸い込みやすさです。
例えば、綿や麻のときは霧吹き方が早く仕上がります。これらは目が粗い繊維なのでスチームでは水滴が細かすぎて、生地を素通りしてしまうのです。霧吹きなら水滴が大きいので、効果が高くなります。
スチームは、ウールなど繊維が細かいものに使うと良いですね。ちなみに化学繊維は、水の効果がないので無視して大丈夫です。
シワを伸ばすのに大事なのは、「水分」「温度」「加圧」です。この3つをコントロールして、効率的にきれいにアイロンがけしていきましょう。
アイロンがけを楽にする干し方
実は、アイロンがけがきちんとできるかどうかは、洗濯物を干すところから始まっています。「干す」ときにひと手間くわえることで、一気に楽になるんです。
シワをしっかり伸ばしてから干す
まず肝心なことは、洗濯が終わったら放置せずにすぐ干すことです。
そして干す前に縦・横・斜めに引っ張ってください。洗濯でできたシワが乾いて固まる前に伸ばしましょう。引っ張るのが面倒な人は、ワイシャツの肩を持って、大きくバタンバタンとワイシャツを振ります。3~5回やるだけでもかなり変わりますよ。
干し方
次に干し方ですが、衣類に合ったハンガーを選ぶことが重要です。ワイシャツは、ズレにくく、少し厚みのあるハンガーに干すことで型崩れ防止になります。ハンガーと肩の縫い目がずれることがないように丁寧に干しましょう。
着物や浴衣はアイロンをかけられる?
アイロンの基本のかけ方が分かったところで、気になるのが着物や浴衣へのアイロンがけです。クリーニングへ出す方法もありますが、今すぐ着たいけれどシワができてしまっている…というケースもありますよね。
こんなピンチを救ってくれる、着物や浴衣のアイロン方法を覚えておきましょう。
もちろん、浴衣や着物をアイロンする前にも、洗濯表示を必ずチェックして、アイロンできるかどうか、アイロンをかける温度は何度かを確認してから始めてくださいね。
着物にアイロンをかける方法
それでは最初に、着物へアイロンをかける方法をみてみましょう。
・アイロン
・アイロン台
・霧吹き
・あて布
着物のアイロンは、生地を傷める心配があるため、シワ部分にのみかけます。シワがある部分を裏返しにして、アイロン台におきましょう。
シワ部分にあて布をあて、アイロンを浮かせた状態で近づけます。直接アイロンを着物にあててしまうのはNG!シワが取れない場合は、あて布の上から霧吹きで水をかけてから、再度アイロンがけします。
着物へアイロンをかける場合は、“とにかく素早く”が基本です。生地が傷むことを防ぐために、短時間での完了を目指しましょう。
そして、アイロンを押し付ける行為はNG!シワが深い場合も、遠くから熱を伝えるようにします。アイロン後は、再度シワになってしまうのを避けるため、着物用ハンガーにかけて冷ましましょう。
浴衣にアイロンをかける方法
次に、ゆかたにアイロンをかける方法をみてみましょう。
・アイロン
・毛布やタオルケット
・あて布
大きめサイズの浴衣は、アイロン台ではなく、毛布やタオルケットの上でアイロンがけするといいでしょう。最初に、広げた毛布やタオルケットに浴衣を置き、アイロンの準備をしましょう。
浴衣のシワには、スチーム機能が使えます。
あて布をあてたら、最初は襟から、次に前身ごろ、背中、袖の順に行いましょう。シワが伸びにくい場合は、霧吹きで湿らせてからアイロンすると上手くいくはず。
浴衣の種類によっては、アイロンをかけることでテカってしまうケースがあります。色が濃い浴衣やラメ、刺繍が入っている浴衣の場合は、裏側からアイロンかけするのがおすすめです。
まとめ
シャツがピシッと伸びていると、仕事場などで良い印象を与えられるでしょう。そして何より、自分自身も背筋が伸びませんか?
きちんとしたアイロンのかけ方をマスターしてしまえば、ベストな状態のシャツを作れます。手順は多く見えますが、1度習得してしまえば、そんなに難しいものではありません。ぜひ1度、シャツのアイロンがけに挑戦してみてください!
※本記事の内容は、本記事作成時の編集部の調査結果に基づくものです。
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