
ロングブーツの靴磨きを特集!プロのお手入れの秘訣はストッキング?
冬に大活躍するロングーツ。大人の女性を演出するのにぴったりのアイテムですよね。
スタイルアップ効果も抜群で、着膨れしがちの寒い時期のファッションでは重宝されること間違いなし。
でも、お気に入りのロングブーツを履き続けているうちに、汚れや傷が目立ってきてしまっていませんか?
そこで今回は、過去に茶色の革靴の靴磨きについて教えてくれた「THE SHOE SHINER(ザ シュー シャイナー)」の戸澤さんに、レディースのロングブーツの靴磨きについて教えていただきました。
ちなみに、茶色の革靴の磨き方と戸澤さんのプロフィールが気になる方は「茶色の革靴をプロが磨いてみた!目立つ傷も消えて鏡面磨きでピカピカ」をチェックしてみてくださいね!
レディースロングブーツの靴磨きの流れ
男性物でも女性物でも、基本的な靴磨きの流れは変わらないのだそう。
ちなみに、レディースのロングブーツの靴磨きの手順は次の通り。
1.表面の汚れを落とす
2.リムーバーで汚れを落とす
3.靴クリームを塗る
4.ブラシで磨く
5.余分なクリームをふき取る
6.つま先周りにワックスを塗って磨く
7.ストッキングでさらに磨く!
そして、プロが使う道具はこちら。
靴クリーム(1)
馬毛ブラシ(2)
豚毛ブラシ(3)
ペネトレイトブラシ(4)
ストッキング(5)
ワックス(6)
クリーナー(7)
リムーバー(8)
布(9)
水(10)
今回は茶色のロングブーツなので、どの明るさの色の靴クリームを選べばいいのかが悩みどころ。
戸澤さんに聞いてみると、あくまで補色なので、そこまで神経質になる必要はないとのことでした。
靴と同じ位の明るさか、少し明るい色の靴クリームを使用すると、塗った後の色の変化もあまりなく仕上がるのだそう!
レディースロングブーツの靴磨き
こちらのブーツはシンプルなデザインで、女性が履くロングブーツの定番。
このブーツを実際に靴磨きしてもらいながら、レディースのロングブーツの靴磨きの手順を解説していきます。
基本的な手順については通常の靴磨きと変わりませんが、女性のブーツならではの靴磨きのポイントもお伝えしますよ!
表面の汚れを落とす
馬毛のブラシを使って、ロングブーツを丁寧にブラッシングしていきます。
丈もひじの部分まであるので、表面の汚れを落とすのも一苦労です。
リムーバーで汚れを落とす
こちらのブーツ、ソール部分がかなり汚れています。
(写真のピントが合わず見にくいですが、ヒール部分に白い汚れが…)
ここで戸澤さんが取り出したのがこちら。
コロンブスのニューネオクリーナーです。
リムーバーよりも強力な汚れ落としで、頑固な汚れも落とせるので重宝しているのだそう。
ヒール部分・ハーフソール(靴の前面部分の靴底のこと)の汚れを落としていきます。
きれいに汚れが落ちていますね!
そのあとはリムーバーで革の表面の汚れを落としていきます。
レディースのブーツはメンズのブーツに比べて作りが細かいので、汚れが落ちていない箇所がないか注意する必要があるのだそう。
靴クリームを塗る
ロングブーツと同じ位の明るさの靴クリームをチョイス。
ちなみに、戸澤さんはサフィールの靴クリームを愛用しています。
リムーバーで表面の汚れを落とす時と同じように、細かい部分までしっかり靴クリームをペネトレイトブラシで塗りこみます。
と、ここで気になる動きが…
ペネトレイトブラシをおいて、布である箇所を拭き取って何かを確認する戸澤さん。
そして何かを手に取り、靴に当てはじめました。いったい何をしているのでしょう…?
なんと、紙やすりでブーツの先端を削っているではありませんか!
革を削るなんてやってもいいものなのか…。戸澤さんに聞いてみたところ、
「傷が深かったり、乾燥して時間が経ってカサカサになってしまった部分の革は、靴クリームを塗っても補色されないんです。そんな時は、紙やすりで表面を削って滑らかにしてあげるといいんですよ。」
との回答が。そんな方法があるとは、さすがプロです。
なお、あくまで最終的な手段とのことで、実際に自分でやる場合は削りすぎに注意して、自己責任でお願いしますとのことでした。
削った部分には、再度靴クリームを布で塗りこみます。
ブラシで磨く
豚毛ブラシを大きく素早く動かしながら、ブラッシングしていきます。
ちなみに、豚毛は馬毛よりも毛の太いのが特徴。なので、靴クリームを伸ばす時も毛が負けることなく、しっかり伸ばしてくれるんです。
先ほど削ったつま先部分から、履き口部分までムラなくブラッシングしていきます。
余分なクリームをふき取る
実は、実際に革に浸透する靴クリームは実はごく一部。
それ以外の余計な靴クリームを拭き取ることで、お気に入りのパンツやスカートに色移りするのを防ぐことができるんです。
つま先周りにワックスを塗って磨く
前回の紳士靴の靴磨きの時には鏡面磨きで活躍したワックス。ですが、今回は少し役割が変わります。
鏡面磨きの時には、表面を滑らかにして、鏡のようにする為にワックスを使用しました。
ですが、レディースのロングブーツの場合は、表面に塗って磨くことでコーティングするのが目的。
こうすることで、傷がつきにくくなるんです。
まずは、つま先周りにクルクルと薄くワックスを塗っていきます。
鏡面磨きの時とは違い、水を使わずにそのまま豚毛ブラシでブラッシングしていきます。
ストッキングでさらに磨く!
繊維が細かいストッキングは、ツヤ出しに最適なんだそう。
仕上げに細部まで磨いたら、靴磨き終了です!
靴磨きを終えて
それではさっそく、ビフォーアフターを見てみましょう。
左側が靴磨き前、右側が靴磨き後です。
表面のカサカサがなくなり、革にハリが戻っているのが分かりますね!
そして、もっとも違いが出るのがつま先の部分です。
つま先部分が擦れてしまい、色も落ちてボロボロの状態だったものが、傷なんてなかった状態に。
靴磨きでここまできれいになるなんて…。ちょっと信じられないレベルのの仕上がりです!
まとめ
「THE SHOE SHINER(ザ シュー シャイナー)」の戸澤さん、ありがとうございました!
最近は女性のブーツを靴磨きする機会が増えてきたとのこと。
これだけきれいになるのだから、もっと多くの女性に知ってほしいですね!
自分の足にぴったりのブーツを見つけるのも大変ですし、お気に入りのブーツを大切に長く履き続けられたら素敵だなって思います。
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