
パイプ洗浄に水酸化ナトリウムより水酸化カリウムが向いてる理由【お掃除業者さん必見の洗剤技】
こんにちは! 茂木和哉です。
清掃業者のみなさん、水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)と水酸化カリウム(苛性カリ)の違いは分かりますか?
性質が非常に近いこの2つの化学物質。
実は、大きな違いが1つあります。
それが、溶け方です。
実は、水酸化カリウムの方が、水酸化ナトリウムよりはるかに水に溶けやすいのです!
どちらも、水に溶かすと、反応熱によって洗浄液の温度が上がります。
水に速く溶ける水酸化カリウムは、水酸化ナトリウムと比べ、洗浄液の温度の上がり方が速いわけです。
素早く洗浄液が高温になることは、配管内の油脂分の洗浄において非常に有利な点です。
なぜなら、油脂分は、熱ければ熱いほど溶けやすいからです。
脂っこい料理をした後のフライパンを思い出してもらえたら、わかると思います。
料理し立ては、楽に落とすことができます。
でも、フライパンが冷めたあとに洗うとなると、落とすのはひと苦労ですよね。
水酸化カリウムは、排水口に直接入れることができます。
水酸化ナトリウムは、直接入れることができません。
水酸化ナトリウムは、溶けにくいゆえに溶けの残りが配管内につまり、かえってつまりをひどくしてしまう場合があるからです。
使う際は、しっかりバケツで溶かしてから排水口に流しこまなければいけません。
でも、その使い方では、濃度が薄くなるうえ、洗浄液の温度を大幅に下げることになります。
このように、性質上、水酸化ナトリウムは、水酸化カリウムと比べた場合、パイプの洗浄剤としては最大限に効果を発揮できないのです。
水酸化カリウムと水酸化ナトリウムは非常に危険なため、劇物扱いとなっている化学物質です。
清掃業者さんでも、取り扱いには非常に注意が必要なものです。
ぜひ、参考にしてみてくださいね!
