冷蔵庫の霜取り方法を解説|ドライヤーを使う?原因は?防ぐ方法も紹介
冷蔵庫を使っているうちに、いつのまにか溜まっていく霜。分厚くなった霜は取るのも一苦労ですが、なるべく霜取りはやりたくないのが本音ですよね。実は、冷蔵庫には霜がつきにくくなる使い方があるんです。本記事では、冷蔵庫に霜がついてしまう原因から分厚い霜の取り方まで、徹底解説します。
霜取りが必要なタイプの冷蔵庫とは?
冷蔵庫には、
・ファン式
の2つの種類があります。
直冷式の冷蔵庫とは
直冷式とは、庫内を冷蔵庫の壁全体で冷やしていくタイプ。冷却パイプが壁の奥にあり、壁越しに冷気が伝わります。
実は霜がつきやすいのは「直冷式」の冷蔵庫。冷却パイプが通る壁の周りに霜がつくことが多く、霜は自分で取り除く必要があります。
ファン式の冷蔵庫とは
ファン式とは、ファンを使って冷気を庫内に送り込むタイプ。ファンは、扇風機のようなもので、回転して冷気を循環させます。冷気によって、庫内をひんやりさせるわけです。
ファン式の冷蔵庫は霜がつきにくく、自動霜取り機能もついています。そのため自力での霜取りは不要です。ただし自動霜取りの機能は定期的に庫内の温度を0℃以上にするため、ファン式の冷蔵庫は長期保存にはあまり向いていないそうです。
霜取りをしないとどうなる?
直冷式冷蔵庫に霜がついてしまったとき、そのまま放置しておいてはいけません。必ず霜取りをしましょう。
霜は、熱や冷気を伝えにくくする性質を持っていて、放っておくと冷蔵庫の中が冷えにくくなります。冷蔵庫が効率よく冷えないと、無駄な電気代がかかったり、冷蔵庫の寿命が縮んだりといった問題が起こります!
そのため、霜の厚さが1cmを超えたら霜取りをするようにしましょう。放っておくと、霜はどんどん大きく厚くなっていきます。冷蔵庫が開かなくなってしまうことまであるのです。そうなる前に、霜をしっかり取っておくことが重要です。
冷蔵庫に霜がつく原因
そもそも、なぜ冷蔵庫には霜がついてしまうのでしょうか?原因は、大きく分けての2つあります。
原因1. ドアが開けっぱなし、またはドアに隙間がある
ドアが開けっぱなしであったり、ドアに隙間があったりすると、そこから部屋の空気が冷蔵庫の中に入り込みます。空気が冷蔵庫の内部で冷やされると、空気中の水分が氷となって冷蔵庫に付着します。これが霜です。
開けっぱなしは言語道断ですが、ドアに隙間ができてしまう原因にはいろいろ考えられます。
たとえば、よくあるのが
・冷蔵庫の引き出しにレジ袋などが挟まっている
・ドアのパッキンが故障している
といったもの。
ドアに隙間ができる原因と改善策
・食品を詰め込みすぎている
冷蔵庫に詰める食品の量は、容量の約70%が目安です。ドアが閉まらないぐらい食品を詰め込むのはやめましょう。
・引き出しにレジ袋などが挟まっている
引き出しタイプの冷蔵庫の場合、レジ袋が挟まってしまうこともありますよね。しかしレジ袋1枚分の隙間でも霜は発生してしまいます。引き出しを閉めた後に確認するようにしましょう。
・ドアのパッキンが故障している
ぴったりドアを閉めているはずなのに、霜がたくさん発生してしまうという場合には、ドアパッキンがダメになっている可能性もあります。この場合は専門業者に修理や点検をお願いしましょう。
急に霜が発生するようになったときには、ドアがしっかり閉まっていないことが多いようです。まずは、冷蔵庫の使い方を見直してみましょう。
原因2. 冷却機能の故障
冷蔵庫の使い方は間違っていないはずなのに、なぜか霜が大量発生してしまう……。そんな時には、冷蔵庫の「冷やす」という機能がうまく働かなくなっている可能性があります
冷却機能が故障している場合、冷蔵庫のメーカーや機種大にもよりますが、修理にかかる値段は6万円から11万円近くなることもあるそうです(※)。早めにメーカーに相談してみましょう。
冷蔵庫の霜取り方法を解説
直冷式冷蔵庫の霜取りのやり方を紹介します。
・クーラーボックス
・ヘラ(プラスチック製または木製)
*必要に応じて*
・ドライヤー または扇風機
・サラダ油
冷蔵庫の霜取りを行うと、溶けた霜で冷蔵庫の周りが濡れてしまうことがあります。作業を始める前に、タオルを敷いておきましょう。
冷蔵庫の中に食品が入っていると霜取りができないので、いったんすべて取り出します。出した食材はクーラーボックスなどを活用して冷やしましょう。
霜を溶かすために冷蔵庫の電源を切ります。霜取りモードなどがあれば使ってください。
冷蔵庫の霜取りを行うと、溶けた霜で冷蔵庫の周りが濡れてしまうことがあります。作業を始める前に、タオルを敷いておきましょう。
しばらく放置して霜を少しずつ溶かしていきます。
ドライヤー、温めたタオルなどを使うと、早く霜を溶かすことができる
霜が厚く、なかなか溶けない場合や、早く作業を完了させたい場合には、道具を使って霜を溶かしましょう。
ドライヤーの風を当てると、霜が早く溶けます。熱風を使うと、冷蔵庫の寿命を縮めてしまう可能性もあるので、なるべく冷風や送風を使うようにしてください。ドライヤーの代わりに扇風機を使うのもOKです。
また、温めたタオルを霜に当てて溶かす方法もあります。熱すぎると、冷蔵庫を傷めるので、40℃ぐらいのお湯につけてしぼったタオルを使うようにしましょう。
ドライヤーやタオルは、1か所を集中的に溶かすように使います。1か所が溶ければ、そこから霜を剥がしやすくなりますよ。
霜が溶け始めたらヘラを使って霜を削っていきます。ヒビが入れば、そこにヘラを差し込むようにして霜をとっていきましょう。うまくやれば、塊で霜が取れるようになります。
道具を使って溶かした部分にヘラを差し込むのも効果的です。
金属製のヘラは使わない
金属製のヘラを使うと、冷蔵庫を傷つける恐れがあります。冷蔵庫内部の壁を破って冷却パイプを傷つけると、冷蔵庫が使えなくなります。プラスチックや木など、比較的柔らかい素材のヘラを使うようにしましょう。
霜取りが終わったら、最後に冷蔵庫内部を乾拭きして仕上げます。
以上で作業は完了です。
その差は歴然ですね。霜がごっそり取れました。
ちなみに乾拭きの後、サラダ油を薄くつけておくと、霜がつきにくくなり、霜がついても取りやすくなるのでオススメです。
冷蔵庫に霜を作らない予防方法
次に、霜を発生させないためにおさえておきたい注意ポイントをチェックしましょう。
・食品は詰めすぎない
・ドアの開け閉めは素早く行う
・食品の水分は切る、またはラップをかける
この4つのポイントについて説明します。
ドアはしっかり閉め
ドアが少しでも開いていると、霜が発生する原因になります。パタンと閉めた後に、優しくドアを押してぴったり閉めるのがオススメです。
食品は詰めすぎない
どんなに押してもドアがぴったりしまらないというときには、冷蔵庫に食品を詰めすぎているのかもしれません。目安は約7割です。
ドアの開け閉めはすばやく行う
ドアを開け閉めするときは、素早く行うようにしましょう。冷蔵庫の中にはなるべく部屋の空気が入らないように意識するのが大事です。
食品の水分は切る、またはラップをかける
冷蔵庫の中に食品をしまう時にできる工夫もあります。食品から水分が出ないようにすると、霜がつきにくくなります。しまうときには、食品の水分を切るようにしましょう。
それだけでは心配な場合には、ラップもかけましょう。
どれも、少し気をつければ改善できそうなポイントですよね。冷蔵庫の使い方を見直すだけで霜がつきにくくなるので、ぜひ見直してみてくださいね。
冷蔵庫の霜取りは厚さ1cmを超えたらした方が良い!
冷蔵庫に霜がついてしまっても、「霜取りするのは面倒臭い」と、どうしても後回しにしてしまいがち。しかし、放っておくと霜はどんどん厚く大きくなっていきます。目安は厚さ1cmですが、気づいた時に霜取りをするようにしましょう。霜取りしないでいると、無駄な電気代がかかったり、冷蔵庫の寿命が縮んだりする原因になります。
また霜の原因は、ドアの隙間であることが多いです。しっかり閉めるように習慣づければ、霜がつきにくくなります。ぜひ使い方を見直してみてください。
もし「異常なぐらい霜が発生する、霜が発生しているのに冷凍物は溶けている」といった異常がある場合には、メーカーに問い合わせてみてくださいね。
また「どうしても霜取りをしたくない!」という場合は、自動霜取り機能のついているファン式の冷蔵庫を検討してみてください。
冷蔵庫を正しく使って、新鮮な食材を長く楽しめるように気をつけたいですね。
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