自分でできるドアノブの修理方法!構造や交換方法、壊れた時の対処法を解説
ドアを開閉する動作は、生活する上で欠かせません。なんとなくドアノブが重かったりするように感じる時はありませんか?そのまま放置すると、いずれ故障に繋がることも。「ドアが開かない!」と気付いたら、慌てて修理業者さんを探してしまう方もいますが、ドアノブは自分でも修理できる場合があります。今回はドアノブの主な故障内容や原因、その修理方法まで紹介していきます。
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目次
一般的なドアノブの種類
日常でよく目にする回すタイプのドアノブや、レバータイプのドアノブに加え、最近ではデザイン性重視のドアノブも増えており、様々なタイプのドアノブを目にする機会が増えてきていると思います。
ドアノブ自体の構造はそこまで大差ないですが、ドアノブの種類によって、その故障内容や修理方法も変わります。自宅のドアノブタイプを知ることは修理するための第1歩。まずは、一般的に使われているドアノブが自分で修復可能なのかを確認しましょう。
自分で直せるドアノブ
ドアノブの中でも、比較的構造が簡単なものは室内で使われることが多く、自分で直すことができます。
丸型タイプ
ドアノブが丸い、日本の家屋ではスタンダードなタイプで、一昔前までは多くのドアノブに採用されていました。他のタイプのドアノブも増えていますが、まだまだ目にする機会は多いです。例えば、昔のトイレのドアノブなどはこのタイプ。外付けの鍵がなく、中央のボタンを押し込むと鍵が閉まるようになっており、ドアノブを回すと同時に解錠します。
ドアノブと鍵が分かれている種類もありますが、いずれにせよ防犯上は少し不安があるため、主に室内に使われます。構造がそこまで複雑ではない上、室内の鍵がない扉に使われることが多いので、比較的簡単に直せます。
レバーハンドルタイプ
レバーを下に落としながらドアを引くタイプ。丸型タイプのようにひねる動作が必要なく、お年寄りなども開閉がしやすい、ユニーバサルデザインとなっています。室内や屋外関係なく使われており、最近では広く普及しています。こちらも構造がそこまで複雑ではないので、自分で修理しやすいタイプです。
自分で修理するのは難しいドアノブ
中には構造が複雑で、自分では直すのが難しいドアノブもあります。
プッシュプルタイプ
押し引きするハンドルがついており、その上下に2つ鍵穴があるタイプ。スタイリッシュな見た目な上、防犯にも優れているため、最近ではマンションなど集合住宅の玄関でよく目にします。こちらは鍵とのつながりなど、防犯上構造が複雑。自分で修理すると鍵部分に不具合が生じやすいことも。無理に直そうとせず、業者に頼むのがおすすめです。
サムラッチタイプ
マグカップのようにうねった取っ手がついており、親指で押し下げながら開けるタイプ。一軒家の玄関などによく目にします。デザインが豪華で奇抜なものが多いため、「装飾錠」とも呼ばれます。こちらも構造が複雑になっており、無理に直そうとせず、故障したら業者に相談してみることをおすすめします。
ドアノブの内部構造
ドアノブの内部構造を、部品名とともに確認していきましょう。
ノブは、取っ手部分のことです。丸座は、ノブとドアの間のカバーになっている部分。座金とは、固定リングとも呼ばれ、その名の通り、ドアの開閉の際にノブが必要以上に回転しないように固定する器具です。
ラッチとは、ドアの側面から出ている小さな金具。通常は出っ張った状態で、ドアノブを回すと引っ込む仕組みになっています。
今回登場する部品をざっと紹介しました。部品名を覚える必要はありませんが、なんとなくでも把握しておくと修理もスムーズにいきます。
※この記事では、ラッチの坂がある方をドアの「内側」とします。一般的には、鍵穴の反対側、室内側が「内側」とされています。
ドアノブのよくあるトラブルとその原因
ドアノブの故障は突発的に発生するわけではなく、普段の使用などで徐々に調子が悪くなってくるものです。
原因としては、部品の摩耗やネジの緩み、錆び付きや乱雑な扱いによる破損など様々ですが、基本的には経年劣化になります。多くの場合、内部の部品に原因があるので、外見ではどこに欠陥があるのか判断できないことが多いです。
症状によって対応も変わってくるので、まずはよくあるトラブルとその原因を見ていきましょう。
ドアノブがぐらつく・下がったまま動かない
ドアノブは家の中でも特に負荷がかかりやすい場所で、長年使用していれば、どうしても部品は劣化してしまうものです。ドアのぐらつきや動き方の故障はネジの緩みが原因の場合が多いので、1度取り外して内部の損傷を確認してみてください。
目立った損傷が見られなければ、付け直して、しっかりとネジを締めましょう。大抵の場合は、それだけで症状は解決します。部品が破損している場合、古くて経年劣化が気になる場合などは、新しい部品に付け替えるのも1つの手です。
そのまま放っておくと、突然ドアが開かなくなってしまうかもしれません
少しでも異変を感じたら、確認してみると良いですね。
ドアノブが動かない
玄関のドアではあまりないものの、トイレや浴室などのドアノブで多く見られます。使用頻度が高く、湿気のダメージも受けやすい割に、あまり頑丈に作られていないため、このようなトラブルが起こります。動かなくなる前に、開閉しにくくなるなどの前兆があるため、異変に気づいたら1度取り外して確認してみてください。
また、この症状の場合、ノブ内部の潤滑油の消耗が原因の可能性も。ノブを外して錠の動作部分に潤滑油を塗布すると、滑らかに動くようになるかもしれません。極端に錆びている場合は、初心者では直せないため、交換を行なうか、専門家に相談しましょう。
ドアノブが空回りする
ドアノブの空回りの原因は、部品のトラブルがほとんど。留め金部分とドアノブが連動しなくなり空回りしてしまうのです。この場合は、ドアノブ全体の交換が最適です。空回りしてドアが開かない場合は、まずはドアを開けてから取り組みましょう。
ドアがうまく閉まらない
ドアを閉めようとしても、なんとなく閉まりが悪かったり、うまく閉まらなかったりすることがあると思います。ドアがうまく閉まらない場合は、「ラッチ」と呼ばれる部品が原因です。
ラッチ受けに収まる際に部品同士が接触するため、ドアノブのパーツの中で最も劣化しやすいと言われています。ドアを開け閉めする機会が多いと、ラッチの劣化が早くなります。
ラッチは単体で交換することが可能なため、症状が現れたらすぐに大きさを測って取り替えてみてください。ラッチ部分を変えるだけで、ドアの閉まりはスムーズになります。
以上がドアノブの主なトラブル。いずれの場合でも、まずはドアノブの内部の損傷を確認することがマストです。ドアノブはいきなり壊れることがほとんどないため、長期間トラブルがなくても、定期的なメンテナンスを欠かさないようにしましょう。
ドアノブの外し方
どんな症状であれ、自分でドアノブを直すとしたら、ドアノブを外すことからスタート。初めての方も挑戦できるレベルのため、ぜひ挑戦してみてください!
取り外したネジはなくさないように、整理して置いておきましょう。
上記をふまえて、さっそく手順を見ていきましょう!
・マイナスドライバー
・千枚通し
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今回の場合は、小さな穴に入れ込むことでノブを取り外すのに使用しますが、書類やファイルの穴あけ、ヒモ通しなど、幅広い用途で活躍します。握りやすい持ち手なので、使ったことがない人でも簡単に扱うことができます。
まずは、内側のドアノブから取り外ししていきます。ノブやレバーの側面にネジが見える場合はまずはそれを取り外しましょう。丸型のタイプなどはネジがない場合が多いです。そのようなタイプはノブの側面の小さな穴があるため、そこに千枚通しを差し込みノブの部分を取り外します。
抜きづらい場合は、千枚通しを少し振動させながら引き抜いてみてください
これで内側のノブの取り外しが完了です。外側のドアノブは、この段階ではまだついている状態で大丈夫。
丸座はネジで固定されている場合がほとんどのため、ドライバーで簡単に取り外しできます。ネジがないタイプの場合は、丸座はツメで引っかかっているだけであり、力を入れれば取り外せます。丸座の横に小さなスペースがあるため、そこにマイナスドライバーを差し込んで、テコの原理を用いて取り外しましょう。
座金もネジで固定されているので、ドライバーで取り外しましょう。座金を外すと、外側のドアノブも引き抜けるようになります。
ラッチが原因でトラブルが生じている場合は、ラッチ部分も取り外してみましょう。ラッチはドアの側面にあるため、側面を見てネジを外し、ラッチケースごと引き抜きましょう。
以上で、ドアノブの取り外しは終了です。ドアノブを一度付け直すだけで解決する場合もありますが、もちろん交換修理が必要な場合もあります。
ドアノブの付け替え方法
付け替える際、基本的には取り外しの逆の手順で対応できます。しかし交換修理する場合は、新しいドアノブを購入する前に、ちょっとした下準備が必要です。
それは、必要な長さを計測すること。
・ラッチがついている金属板(フロント)の長さ
・フロントの幅
・フロントからドアノブの中心までの距離
・丸座の直径
・ラッチの幅
具体的には上記のようなことが挙げられます。ドアノブならどれでもつけられるわけではなく、これらの長さによってつけられるドアノブは変わってきます。同じ型から同じ型(丸型→丸型、レバー式→レバー式など)に交換する場合は基本的には必要ないですが、好みのドアノブが今までのドアノブと違う型の場合は、上記の長さを計測してから探してみてください。
また付け直す時は逆の手順で付け直していくので、ラッチの金具から付け直していくのですが、ここで1つポイントがあります。
あまりきつく締めすぎず、仮留めにしておきましょう。
丸座、ノブまでつけ終わった後、正常にラッチが稼働するのを確認してから本締めすることで、ミスがあった際に無駄な手順を踏まずに済みます。ドアノブを外し、それを付け直すという作業で、内部の損傷がない限りある程度は改善されます。ぜひチャレンジしてみてください!
浴室のドアはどうする?
室内のドアノブは、自分で手軽に修理、交換できることがわかりました。それでは、浴室ドアの場合はどうなのでしょうか?特殊な形をしていることが多い浴室ドアについても、くわしく知っておきましょう。
引き戸と折れ戸がある
浴室ドアには、大きく分けて引き戸と折れ戸があります。引き戸は、横へスライドして開くタイプ。折れ戸は、中間くらいの場所でドア自体が折りたたまれるタイプです。それとは別に、トイレなどのドアと同じ形の、開き戸もあります。
まずはそれぞれの特徴を知っておきましょう。
引き戸
引き戸は、安全性が高く、開いたり閉じたりするスペースが少なくても設置できる点が魅力のドア。1枚タイプの引き戸だけでなく、2枚、3枚の扉を組み合わせているタイプもあります。使い勝手が良い反面、レール部分にゴミが溜まりやすいという点がデメリットです。
折れ戸
折れ戸タイプは、もっとも一般的な浴室ドアです。狭いマンションやアパートでも設置しやすく、このタイプしか知らないという方も少なくないでしょう。
タオルがかけられるなど、機能性が高い商品も多く販売されています。使用の度に、扉が折れるため、他のタイプよりも壊れやすい点がデメリットです。
開き戸
開き戸タイプは広いスペースのある家庭に設置されていることが多い、浴室ドアです。レバーで操作できる種類もあり、子どもや高齢者でも操作がしやすいタイプです。
洗練されたデザインが多いのも、開き戸タイプの特徴。手前に引くタイプを選んでしまうと、脱衣所に水滴が落ちやすくなるため注意しましょう。
修理はプロに頼むのが吉
浴室のドアには様々な種類がありました。現在使用しているドアが老朽化している場合、できれば新しいものに取り換えたいですよね。しかしながらお部屋のドアノブとは違い、浴室はドアごと交換する必要があります。そのため、一人で作業を行うのはちょっと大変!
万が一サイズが間違っていたり、設置で失敗してしまった場合、お風呂の水が脱衣所へ漏れてしまったり、上手く開け閉めできなかったり、というトラブルの原因になります。浴室ドアの修理は、業者に頼んだ場合でも、半日~1日かかる作業。DIYの場合はそれ以上に時間がかかるケースもあります。
ドアが設置されている周辺の素材によって、作業の仕方が変わる点も、個人向きではありません。新しいドアを、安心して長い期間使い続けるためにも、修理、交換は経験豊富なプロへ依頼しましょう。
ドアノブが壊れてしまった時の対処法
ドアノブが壊れてしまったら、1番困るのは、おそらく「ドアが開かない」ということだと思います。故障によって閉じ込められてしまった場合や、どうしてもすぐにその部屋に入りたい場合もあるでしょう。
ドアノブが故障した際に、どうにかその扉を開ける方法を把握しておくのが大切。ドアが動く仕組みの肝は、ラッチの動きです。ドアノブを回すとラッチが内側に引っ込み、スムーズに開閉できるという仕組みです。極論、ドアノブが動かなくて、ラッチを直接引っ込めればドアは開きます。
緊急の時は、「あるもの」を使って強制的にラッチをしまうことで、ドアを開けることができるかもしれません。
・針金、プラスチックカードなど、薄くて比較的頑丈なもの
針金は緊急時には用意できないかもしれませんが、診察券、クレジットカードなど、薄くて比較的丈夫なものを、ドアと枠の間に滑り込ませることで、ラッチを引っ込めることができます。
ラッチはドアノブの真横あたりにあります。だいたいでいいので入れ込んでみましょう。ドアと壁の間のわずかな隙間から覗いてみると見えることもあるので、試してみるのもいいでしょう。
ラッチの坂になっている部分は、基本的には内側にあります。ラッチの向きがよく分らない場合でも、入れ込んだものを押す引くという動作を繰り返せば、大抵の場合は空けることができます。見分けるのが困難な場合は、いろんな角度から試してみてください!この方法で、ラッチを引っ込ませましょう。何度か繰り返してみれば、開けることができます。
自分でできるドアノブの修理に挑戦してみよう
ドアノブは毎日使うため、気づかないうちにダメージが蓄積されています。今までドアノブの修理は面倒くさく、高度な技術が必要だと思っていた人も少なくないのではないでしょうか。実は、必要な道具さえ揃えば、ある程度は力も入らず、簡単に修理できます。
家のドアノブが少しがたついたり、少し重いなどと感じたら、そろそろ修理時期かもしれません。毎日使うものだからこそ、前もってメンテナンスし、大きなトラブルを回避しましょう。
※本記事の内容は、本記事作成時の編集部の調査結果に基づくものです。
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