
スパイクのお手入れ方法を完全網羅!野球やサッカーの人工皮革・天然皮革それぞれのやり方を解説
野球やサッカー、陸上などの試合で使われるスパイク。正しいお手入れ方法は知らないという人もいるのではないでしょうか。ごつごつとしたあの特徴的な靴底のケアやお手入れに戸惑うかもしれませんが、じつはスパイクのお手入れは意外と簡単!今回は、スパイクの正しいお手入れ方法を詳しく解説します。
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スパイクの基礎知識
スパイクは、靴の底の部分に金属などでできた突起をつけ、地面を捉える力を強化したシューズ。野球、サッカーなど屋外でのスポーツを中心に使われています。
さて、スパイクの種類にはどのようなものがあるのでしょうか?素材や各部名称など、スパイクの基本的なことを知っておきましょう。
素材
スパイクに使われている素材は、大きく天然皮革と人工皮革の2種類に大きく分けられ、どちらかによって手入れの方法が変わります。
天然皮革の中でも大きく分けると、カンガルー革、牛革の2種類がかなりの割合を占めています。カンガルー革は牛革に比べ薄くて軽いので、人気が高い素材です。
各部の名称
スパイクの底にあるあの突起など、正しい名称があります。各部の名称を知っておくことで、ここからの記事の説明が読みやすくなるので、一通り紹介します。
アッパー
底の部分を除いた上の部分全てのことをアッパーと呼びます。
ソール
中底や本底など、足を支える土台部分のことをソールと呼びます。底の面全てと思ってもらうとイメージしやすいかもしれません。
スタッド
スパイクの底についている突起のこと。金属でできているもの、樹脂でできているもの、イボ状のもの、歯型のものなど色々ありますが、全てスタッドと呼びます。
インソール
中敷きのことです。
シューレース
靴紐のことです。
スパイクの洗い方は一緒?
それぞれスポーツでさまざまな形状のスパイクが使われていますが、全てのスパイクのお手入れは「サッカーのスパイクのお手入れ」を参考にするとよいでしょう。
なぜならば、サッカーは「走る」「蹴る」という動作がほとんどを占め、野球で言えばグローブのように、スパイクに1番気を使っている競技だからです。
今回は、サッカーのスパイクのお手入れ方法の中でも、とくに丁寧な手順を紹介しますので、トライしてみてください!ただひとつ、「素材」の違いにだけは気をつけて見ていってくださいね。
スパイクのお手入れ方法
ここからは、普段からしていただきたい通常のお手入れ方法を紹介します。手入れを始めるタイミングは「使用後」。「天然皮革」か「人工皮革」かによってお手入れ方法が異なるので注意しましょう!
天然皮革製のスパイクのお手入れ
・毛のブラシ
・金ブラシ
・歯ブラシ
・シューズクリーナー
・シューズクリーム
・布

まずはインソール(中敷き)を取り出し、中の砂利を外に出します。インソールも汚れていたら、洗濯機で洗いましょう。

汗などで濡れている場合、汚れを取る前にまず乾かします。この時日陰で乾かすことが好ましいですが、天日干しも2時間程度であれば除菌・消臭効果が期待できます。

アッパー部分は毛のブラシ、ソール・スタッド部分は金ブラシ、アッパーとソールの継ぎ目部分は歯ブラシで汚れをかき出していきましょう。革をできるだけ傷めないよう、ブラシを使用するのがおすすめです。

シューズクリーナーを少量とり、全体に伸ばすように塗っていきます。仕上げにシューズクリームを布の先に少しとり、全体に塗り広げてツヤを出します。

長い間直射日光に当てると革が傷んでしまうので要注意。また、通気性が悪くても革が傷んでしまうので、風通しの良い日陰で保管しましょう。
人工皮革製のスパイクの手入れ
人工皮革は天然のタンパク質でできている天然皮革と違い、お手入れは楽です!とはいえ、物持ちをよくするためには最低限のお手入れが必要です。
・毛のブラシ
・金ブラシ
・歯ブラシ
・雑巾
この手順は天然皮革と同じです。

ここも天然皮革の手順3と同じく、部分ごとにブラシを使い分けて汚れを落としていきましょう。

濡らした雑巾で、全体を丁寧に拭きあげましょう。ここで人工皮革のスパイクはほとんどが綺麗になります。まだ汚れが残っている場合は、天然皮革の手順4と同様に手入れしてください。

天然皮革と同じく、風通しの良い日陰で保管しましょう。
硬くなってしまったスパイクの対処法
天然皮革で作られたスパイクによくありがちなことですが、革が硬くなってしまい、気づいたら足に合っていない…ということがあります。これはスパイクが濡れた際に、素材が乾燥し、縮んで硬くなってしまうことが原因です。
そのためにも、クリームで手入れして栄養を補給してあげることが大事。すでに硬くなってしまったスパイクも、革に栄養を補給することで対処できる方法があります。※硬くなってから時間が経ってしまったものは対処しきれない場合があります。
スパイクに栄養を補給するために必要なものは
・シリコンポリッシュ(シリコン配合の栄養補給クリーム)
のいずれか。
ただし、一度にたくさん塗ってしまうと通気性が悪くなって革が傷むこともあるので、適量を何日かに分けて塗るのを繰り返し、好みのやわらかさになるまでお手入れしましょう。
濡れたスパイクのお手入れ

使った後の濡れたスパイクのお手入れは、天然皮革でも合成皮革でも、基本的に変わりません。気をつけるポイントとしては、天然皮革は型くずれしやすいので、水洗いの際は優しくソフトに扱うこと。
詳しいお手入れの方法を見ていきましょう!
・洗濯ネット
・ブラシ
・使い古しの歯ブラシ
・雑巾、ウェットティッシュ、タオル、布など
・シューズキーパー
・消臭スプレー
ソール・スタッド(外せる場合)、インソール(中敷き)、シューレース(紐)を取り外します。
噴射式の水道ノズルがあれば便利ですが、ない場合にはブラシを使いましょう。ブラシでソールやスタッドについた泥などを落としていきます。片手でしっかりと握れる、少し大きめのブラシがおすすめです。
また、細かいところは使い古しの歯ブラシなどを使用して、丁寧に汚れを落としていきます。
アッパー(底以外の部分)についた泥などは、雑巾やウエットティッシュ、タオル、布などに軽く水をしみ込ませて落としていきます。
人工皮革は、ゴシゴシ擦って拭いても耐久性に優れているところが魅力です。一方で天然皮革はかなりデリケートなので、優しくソフトに扱いましょう。その後、乾いたタオルなどで拭き仕上げます。
型くずれ防止のためシューズキーパーを使い、風通しの良い日陰で乾燥させます。保管も日陰でしましょう。ニオイが気になる場合には、消臭スプレーなどを使用します。
スパイクの破れ対策(競技別)

ハードな動きでスパイクが破れてしまう、ということはよくあること。ここからはスパイクの「破れ」対策を、サッカー・野球など競技別にご紹介します。
サッカースパイクの破れ対策「シューグー」
サッカー経験のある方にスパイクの破れ対策を聞くと、破れる前に「シューグー」を塗って補強していたと教えてもらいました。シューグーとは、塗った後に乾かすとゴム状になって固まるゲル状の剥がれ防止剤。
破れてしまいそうな部分に塗ることで、上から補強する優れものです。また、剥がれてしまったソールを接着剤でくっつけた後、上から塗って再発を防止するという使い方もされているそうです。
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野球スパイクの破れ対策「P革」
野球をやっていた方は聞いたことがあると思いますが、「P革」というものがあります。P革とは、補強・破れ防止のためにつま先に取り付ける革の補強材のこと。
つま先にはめて底の部分を縫うか打ち止めをするようにつけるものですが、少し難しいので修理のプロに頼むことをおすすめします。
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シューズケースのお手入れ
せっかくスパイクがきれいになっても、シューズケースが汚ければ、再び汚れや雑菌がついてしまいます。スパイクだけでなく、シューズケースもしっかりお手入れしておきましょう。
・洗濯用洗剤
・洗濯ネット
シューズケースは、丸洗いするのがおすすめです。
事前に洗濯表示を確認して、洗えるかどうかを確認しておきましょう。汚れが気になるシューズケースですが、色落ちを防ぐため、漂白剤の使用は厳禁です。洗濯できる場合、できない場合のお手入れ方法をそれぞれチェックしましょう。
洗濯可の場合
シューズケースに泥などの汚れがついている場合、事前にぞうきんやブラシなどで落としておきます。その他にも手で除去できる大きなゴミなどがあれば、取り除いておきましょう。
シューズケースを傷めないよう、洗濯ネットに入れましょう。頻繁に洗濯をしたい方は、靴用洗濯ネットを持っておくと便利です。
ネットへ入れる前に、シューズケースを裏返しにしておくことで表面が傷つきにくいですよ。
洗濯ネットごと洗濯機に入れて洗います。このとき、手洗いコースやドライコースがある場合は利用しましょう。やさしく洗えるコースがない場合は、5分程度を目安に洗濯機を回します。汚れがひどい場合は、ぬるま湯を使って洗濯しましょう。
洗濯が終わったシューズケースは、風通しの良い場所でしっかり乾燥させます。中までしっかり乾燥させるためにも、裏返しのまま乾かしましょう。
洗濯不可の場合
洗濯できない素材のシューズケースの場合、汚れを拭きとるお手入れが中心です。固く絞ったぞうきんで、汚れが気になる部分や全体を拭きあげましょう。
水拭きが終わったシューズケースを、風通しの良い場所でしっかりと乾燥させましょう。丸洗いができない場合も、天気の良い日に外気に触れさせることで、臭いを軽減できます。
スパイクをお手入れして、ものを長く使おう!
スパイクはパフォーマンスを最大化させるために様々なことを考えて作られており、多くの機能を持ち合わせている一方、きちんとしたお手入れをしなければ劣化をしてしまいます。
スパイクのお手入れも、高いパフォーマンスを発揮するための1つのポイント。スパイクを長く使えるように、正しい方法でしっかりお手入れしていきましょう。
※本記事の内容は、本記事作成時の編集部の調査結果に基づくものです。
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