
サツキの剪定をしないとどうなる?剪定時期とやり方、栽培方法まで紹介
この記事ではサツキの剪定時期や剪定方法を紹介します。実はサツキは剪定が大事な植物。剪定しないとどうなるかも解説していきます。ステキな花を咲かせるためにもぜひ参考にしてみてください。
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目次
サツキとはどんな植物?
まずはサツキの基本情報を確認していきましょう。
植物名
サツキ
科名/属名
ツツジ科/ツツジ属
原産地
日本
樹高
50cm~1.5m
特性
常緑性、耐寒性、乾燥に弱い、育てやすい
サツキはツツジによく似た植物。植えた花がツツジだったか、サツキだったかわからなくなってしまった場合も大丈夫です。どちらも剪定の仕方は一緒で、お世話の仕方もほぼ同じ。
なぜならサツキはツツジ科ツツジ属に属しています。つまりツツジの一種なんです。ただしサツキは他のツツジと違い、以下のような特徴があります。
・山に自生している
・他のツツジよりも小ぶり
・水辺に生えていることが多く、根腐れしにくい
しかし同じ種類の花なので、ぱっと見では判別がつかないほどの違いです。サツキとツツジは両方とも乾燥に弱く、人の手で育てる種類は花をつけるために剪定を必要とします。ツツジの剪定の方法は以下の記事を参考にしてみてください。
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サツキを剪定する時期は?
サツキの剪定は、時期がとても重要です。サツキの剪定時期は「花が落ちたらすぐ」。
こちらの育成カレンダーを見てみましょう。
サツキは、4~5月に花を咲かせます。そして、花芽(かが、はなめ)がつくのが6月中旬~7月です。
花芽とは?
木の「芽」には2種類あります。
・成長すると花になる「花芽」(かが、はなめ)
サツキの花芽は、新しく成長した枝のいたるところにつきます。なんとサツキが元気なら、古い枝にもつくんです。カレンダーからもわかる通り、サツキは花が落ちてから花芽がつくまでが非常に短いのが特徴。花芽がついてから剪定すると、花芽を落としてしまい、咲かなくなってしまいます。
かといって剪定をしないと、トラブルが起こります。
・いらない枝が成長を妨げる
・虫がつくなど病気になりやすくなる
こういったことで花がつかないだけでなく、サツキの木の健康にとってもよくありません。そのためサツキは「花が落ちたらすぐに剪定」しましょう。
サツキのどんな枝を剪定する?
サツキを剪定をするときは「成長の妨げになる枝」を切っていきます。切る枝は3種類。
・細すぎる枝
・生えている方向がおかしい枝
このような枝が生えていると、以下のようなことなどが原因で花がつかなくなってしまいます。
・日光がうまく当たらなくなる
・木が老化してしまう
それだけでなく、最悪の場合サツキ自体も枯れてしまいかねません。ここからは、それぞれの枝について詳しく見ていきましょう。
徒長枝(とちょうし)
徒長枝とは、他より2~3倍長く、真上に飛び出るように伸びている枝のこと。比較的生えやすく、増えてしまうと湿気がこもり、害虫の温床になってしまうこともあります。
細すぎる枝
細すぎる枝には、以下のようなものがあります。
・幹から生える「胴吹き」
他の枝に比べて不自然に細い枝は剪定しましょう。栄養がうまくいきわたらない原因になってしまいます。
生えている方向がおかしい枝
生えている方向がおかしい枝には、以下のようなものがあります。
・枝が絡み合ってしまう「絡み枝」
・枝の一部分から複数の枝が出て車輪状になってしまっている「車枝」
・複数の枝が平行に生えてしまっている「平行枝」
こういう枝も栄養がいきわたらない原因になります。また、風通しも悪くなってしまうため、病害虫を引き寄せることもあるので必ず剪定しましょう。サツキは、再生能力が他の植物と比べてとても高いので、大胆に切ってしまっても大丈夫です。
サツキの剪定方法
ここからは実際の剪定の方法を詳しく説明していきます。服装に関しては動きやすく全体を覆える、長袖・長ズボンなどが適しています。
・刈り込みばさみ
・軍手(滑り落ち防止)
軍手をつけて、ハサミが滑り落ちたり、手を怪我したりしてしまうのを防ぎましょう。
長年放置していた場合、枝が絡み合っていることが多いのでほどき、剪定しやすくしましょう。
明らかに枯れている枝はバッサリと切ってしまいましょう。
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枯れた枝は付け根から切ります。ハサミを使わなくても、手でポキポキと折ることができます。途中まで枯れてる枝は、ハサミで枯れてる部分だけ切り取りましょう。
徒長枝、細すぎる枝、方向がおかしい枝を剪定バサミで切りましょう。これらの枝は付け根からバッサリと切ります。
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全体の形を、刈り込みハサミと剪定ハサミで整えます。このときにほぐしても重なり合ってしまっているところは、隙間ができて重ならないように切ります。
太い枝を切るときは小枝が生えている位置の数mm上で切ると、徒長枝の予防になります。
このときはくれぐれも太い枝を根元から切らないでください!
健康な枝に不要なダメージを与えることになってしまいます。小枝が生えている位置の数mm上で切ることで切り口からいきなり徒長枝が生えなくなって、水や栄養がスムーズに枝先にいくようになります。
「玉づくり」と呼ばれる丸い形にする場合は、浅めに丸く刈り込んでいきましょう。ただし、2~3年かけて丸い形に仕上げていくものなので、焦らずやっていきましょう。
サツキの剪定後は栽培環境・水やり・肥料・虫よけをチェック
サツキの剪定が無事終わったら、あとは普段のお世話をしていくと花が咲きます。大切なのは栽培環境、水やり、肥料、虫よけです。
サツキは、丈夫な木でお世話も簡単。それぞれ簡単に解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
栽培環境
庭植えであれば、少なくとも午前中は日の当たる場所で、夏は直射日光の当たらない場所が最適。鉢植えであれば基本は戸外で育て、夏は半日陰、そのほかの時期は日当たりのよい場所に置いておきましょう。
冬の乾燥した寒風は苦手なので直接当たらない場所へ移動させます。
水やり
サツキは乾燥に弱い花。鉢植えで育てている場合は、たっぷりお水をあげてください。サツキは根腐れしにくいので多めにあげても問題ありません。理想は土が乾く前にあげること。暑い夏は、鉢の底から水が出るまであげてください。
地面に直接植えている場合は水やりは必要ありませんが、乾燥に弱いので雨が降らない日が続いたときは水をあげましょう。
暑い夏の日中に水をやるのは避けてください!
水が高温になり根が傷ついてしまうのを避けるため、朝と夕方に水をあげるようにしましょう。
肥料
花が咲いた後から7月ごろまでは、月1回ゆっくりと効く緩効性(かんこうせい)化成肥料や固形の油かすをあげましょう。
ちなみに肥料をまく土は、赤玉土小粒:鹿沼土小粒:酸度未調整のピートモスを5:3:2で混ぜた配合土など、水はけと水もちのよい酸性土壌が適しています。
緩効性肥料(かんこうせいひりょう)
緩効性肥料とは、数か月かけてゆっくりと効く肥料のことです。栄養をあげすぎて枯れることなく、必要な分だけをあげることができます。
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「ハイポネックス マグァンプK 中粒」は、緩効性肥料の定番で基本的に土に混ぜて使います。効果が1年続くので、これをあげるのは1年に1回にしましょう。
注意
肥料が根に直接触れないようにしましょう!
根に直接肥料が触れると、肥料焼けといって根が栄養を吸いすぎ、水が吸えなくなって枯れることがあるので、気をつけましょう。
油かす
油かすは、天然の有機性肥料。そもそも肥料の成分が多すぎないので、安心してあげられます。
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発酵油かすは肥料焼けを起こしにくいのでおすすめ。「超醗酵油かすおまかせ 中粒」はあまり臭わないうえに、粒がそれほど大きくないので、鉢植えにも庭植えにもぴったりです。
虫よけ
風通しが悪いと虫が発生しやすくなります。徒長枝、細すぎる枝、生えている方向がおかしい枝があれば、ときどき切ってあげましょう。
枝を間引くことで、虫の発生を予防できます。とくにベニモンアオリンガの幼虫は花芽を食べてしまい、花が咲かない原因に。
また、葉の栄養を吸う、ツツジグンバイムシは風通しが悪いと発生しやすくなるので、枝を間引いて風通しをよくして予防します。
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商品
虫が発生してしまった場合は、「オルトラン水和剤」を使いましょう。かなり幅広い植物に使える殺虫剤で、アオムシ系やアブラムシ系に強いのが特徴。分包タイプなので計量の手間が省けます。
初めてサツキを買ったときの植え方
「初めてサツキを買ったけど、最初はなにからすればいいんだろう?」という方のために植え方を解説していきます。
購入したらまずは植え替え!
購入したばかりのサツキは簡易的な鉢に入ってるものが多いと思います。このままでは育ちにくいうえに、根腐れの原因にも。そのため購入後は一回り大きな鉢かお庭に植えてあげましょう。
また、サツキを鉢で育てる場合は、2~3年に1度は植え替えてあげましょう。植え替えに適した時期は開花前の3月か剪定直後、または9~10月です。
サツキが休んでる時期と気候が過酷な時期、花がついてる時期を避けてあげましょう。
サツキの鉢植えの方法
まずは鉢植えの場合から紹介します。一回り大きな鉢に植えるのがほとんどの植物に共通するコツ。
・赤玉土:鹿沼土:酸度未調整ピートモスを5:3:2 の割合でよく混ぜた土
赤玉土:鹿沼土:酸度未調整ピートモスを5:3:2の割合でよく混ぜた土を鉢の1/2より少し多いくらい入れます。
サツキの根をほぐして土を1/3ほど落としましょう。
サツキを鉢の中心に置いて、残りの土を入れていきます。隙間ができないように、軽くトントンたたきながら入れましょう。
水を鉢の底からあふれ出るほどあげて、サツキを土になじませます。これで植え替え完了です!
庭に植える方法
できれば午前中は日の当たる、水はけのよい土壌で育てましょう。サツキは比較的、水を長く含んでる土でも育ちます。もしあまりにもじっとりしていて水はけがよくない場合は、鹿沼土を入れて水はけのよい土にしましょう。
・バークたい肥、又は腐葉土
・大きなシャベル
・鹿沼土(水はけのよくない場合)
買ってきたサツキの鉢の直径の3倍の穴を掘ります。深さは鉢と同じ程度かそれより浅い程度で問題ありません。
穴を掘り返した土を、シャベルで繰り返し掘り返し続けて、耕します。庭の土が水はけが悪いときは穴の土は捨てて、同じ量の鹿沼土を入れましょう。
耕した土、または鹿沼土と同量の酸度未調整ピートモスを混ぜます。
混ぜた土を穴の底の土と混ぜて耕し、10~15cm の小山を作ります。
サツキの根の土を崩して半分ほど落とします。
小山の中心にサツキを植え付けます。このときに深くサツキを埋め込まないようにしましょう。サツキは地表近くに根をはる植物ですので浅く植え付けます。
残りの土を入れて穴を埋めます。表面はバークたい肥か腐葉土で覆うと乾燥防止になります。
水をあげて、サツキを土になじませたら終了です。
増やし方
ちなみにサツキは6~7月頃に挿し木という方法で増やすこともできます。
その年に新しく生えてきた枝を10~15cm程度に切ります。このときに切り口は鋭利な方が発根しやすいためカッターナイフなどを使用しましょう。
さし穂は水を入れた容器に30分~1時間程度つけて、しっかりと水上げを行いましょう。
鹿沼土や挿し木用の土を入れた鉢に枝を挿し、グラグラしないようにしておきましょう。
直射日光や風が当たらない場所で管理し、土が乾燥しないように毎日水やりを行いましょう。
本葉が育ってきたら植え替えます。
サツキの剪定をプロに頼むのもおすすめ
サツキは日本原産で昔から親しまれている庭木であり、和風洋風問の家を問わず人気のある植物。また刈り込みに強く、仕立て方にもさまざまな方法があることに加えて、盆栽での人気も高い庭木です。
庭のスタイルに応じた仕立て方や植え方・管理方法などがわからない方や、自分で剪定したりするのはやっぱり難しいと感じる方はプロに頼んでみてはいかがでしょうか?
ユアマイスターではプロの庭木、植込みの剪定を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
プロの庭木、植込み剪定をもっと詳しく
サツキを正しく剪定してキレイな花を咲かせよう!
今回はサツキの時期や剪定の仕方などを紹介しました。正しく剪定すれば簡単にきれいな花を咲かせてくれる植物。ガーデニング初心者にもおすすめなので、ぜひチャレンジしてみてください。
※本記事の内容は、本記事作成時の編集部の調査結果に基づくものです。
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