ブルゾンの洗濯|ウール・麻・綿・ボア|素材に合った洗い方を伝授!
ちょっと何か羽織りたい時に便利なブルゾン。
ちょっと肌寒い時に軽く羽織って出かけられる手軽さから、最近では若者のおしゃれアイテムとしても定着し、老若男女問わず人気を集めるアイテムの1つですよね。
そんなブルゾンですが、適切な洗濯方法をご存知の方はどれくらいいるのでしょうか。
洗濯の仕方をよく知らないという理由で、シーズンを通して一度もお手入れしないなんて方もいるのではないでしょうか。
また、ブルゾンはナイロン生地のものが比較的多いため、ほとんど洗濯をしなくても大丈夫と勘違いされている方も多いかと思います。
実際に社内ででアンケートをとったところ、ブルゾン所有者の中でブルゾンを洗濯すると答えた方の割合はわずか10%。
しかし、ブルゾンは他の洋服と同じく定期的なお手入れが必要だし、そのお手入れ方法は、特別なものではなく比較的簡単なものなんです。
そこで今回は、ブルゾンの洗濯方法を素材別に詳しく解説していきます。
「間違った方法で洗濯して、大切なブルゾンがもう着れなくなった!」なんて悲劇が起こらないよう、適切なお洗濯方法をぜひチェックしてみてください!
洗う前の下準備
早速洗濯の方法を紹介!
といきたいところですが、ブルゾンを洗う前には、実は簡単な下準備が必要なんです。
特に素材がまちまちであるブルゾンには、洗う前に確実にチェックしなければならないことがあります。
このチェックを怠ってしまうと、一気にブルゾン洗濯の失敗街道まっしぐらですので、どんなに忙しかろうと、疲れていようと、確実に踏まなけれなならない行程です。
洗濯表示の確認
これはどのタイプのブルゾンにも言えることなのですが、洗濯表示の確認がマストになります。
素材に関わらず、水洗いできないものはできないし、水洗いできるものはできます。
一見当たり前のことのように感じますが、意外とチェックしていない人も多いようです。
まずはこの表示をしっかり確認して、適切なお手入れ方法を見極めることが大切です。
洗濯機マークや手洗いマークがある場合は、ご家庭で洗濯することができますよ♪
表示の裏もしっかり確認するようにしましょう。
洗濯表示の裏面には、洗濯にあたって何か特別な条件が書いてあることが多いです。
特に、ブルゾンの場合はイレギュラーな洗濯方法もあるので、注意して確認しましょう。
めんどくさいかもしれませんが、このワンステップがかなり大事になってくるので、絶対に洗濯表示を確認することを肝に命じてください。
ここさえ守れば、ブルゾン洗濯の第一ステップ目、ひとまずはOKです。
もし洗濯表示がよく分からない!という方がいたら、ぜひこちらの記事をチェックしてマスターしてください!
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色落ちをチェック
白いタオルに洗剤を少しつけ、目立たない裏地などを軽く擦ってみましょう。
タオルに色がうつったら、色落ちする証拠です。
ご家庭での洗濯は難しいので、クリーニングをお願いするのが良いでしょう。
細部の前処理
ブルゾンは、襟やポケットなどの細部が汚れやすい上、普通に洗濯するだけではなかなか汚れは落ちてくれません。
襟や袖口など汚れやすい箇所は、洗剤を直接つけておきましょう!
強くもむとコットン生地が傷んでしまう恐れがあるので、汚れを確認したら、軽く叩くように拭き取るのがベストです!
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この洗剤は、汚れに直接スプレーして洗うと、みるみる汚れを落としてくれる優れもの。また、塩素や漂白成分を一切含まないので、素材へのダメージもかなり抑えられます。もちろんブルゾン以外の洋服にも使える万能アイテムなので、ご家庭に一つ置いておいても損はないですよ!
部分洗い用の洗剤はアルカリ性のものが多いです。もし、ブルゾンの洗濯表示に「中性」と書かれていたら、アルカリ性の洗剤は厳禁なので、中性のおしゃれ着用洗剤で代用して軽く叩きましょう!
また、この段階では汚れを完全に取ることが目的ではないので、汚れが残っている状態でも大丈夫です。
ですが、この前処理をするかしないかで、汚れの落ちは格段に変わってくるので、注意して行うようにしましょう♪
それではさっそく、どの素材にも共通するジャケットの洗い方を、手洗いと洗濯機洗いの2つに分けて紹介していきます。
素材ごとのポイントや注意点については次の段落で確認していくので、そちらも合わせて確認してみてください!
手洗いの方法
ブルゾンは様々な素材で作られていますが、比較的デリケートな素材が多いです。
手洗いは、最低限のダメージで洗うことが可能なので、ほとんどのブルゾンにオススメの洗い方です!
用意するもの
・水(適正温度は素材によって変わりますが、ぬるま湯がベストな場合が多いです)
・洗面器
・おしゃれ着用洗剤
・洗濯ネット
洗剤は漂白成分は無しのものを使いましょう。また、洗剤の種類としてはアルカリ性より弱アルカリ性が良く、さらに素材に関わらず中性洗剤が1番ダメージを抑えられます。
手 順
1. 洗面器にぬるま湯を張り、中性洗剤を入れる
しっかり畳んだブルゾンがちょうど入るくらいの洗面器に洗剤を2~3滴入れましょう。洗面器がない場合はバケツなどでも代用できます!
軽く泡立ってくるくらいがベストです!
2. もみ洗いする
軽く畳んで、洗浄液の中に入れましょう。汚れが気になる場合でも無理に揉んだりこすったりせず、
水の中に軽く押し入れる→浮かんできたブルゾンをもう1度軽く押し入れる
という行程を30回程度繰り返しましょう。
かなり水が汚れてくるようなら1度水を入れ替えても良いですが、洗いすぎは生地を傷めてしまうので禁物です!
3. 洗濯機で脱水する
洗濯ネットに入れ、脱水しましょう。10秒程度が理想です!
必要以上の刺激は毛玉や型崩れの原因となるので、短時間にとどめておきましょう。
水を完全に無くそうとして、ねじって絞らないようにしましょう
絞ってしまうと、生地が伸びてしまいます。
4. 綺麗な水ですすぐ
洗面器に再び綺麗な水を用意して、洗剤が落ちきるまでしっかりすすぎましょう。
5. 日陰で干す
色落ちの可能性があるので、日陰で風通しが良い場所で干すようにしましょう。
また、型崩れさせたくない場合は厚みのあるハンガーを使うようにしてください。用意できない場合は、普通のハンガーを2、3個重ねて使うことでも対応可能です!
6. 必要に応じてアイロンがけする
素材によってはシワが気になる場合もあると思うので、ピシッと仕上げたい場合は、アイロンを使うことをオススメします!
当て布を使うことで、柔らかい仕上がりになりますよ♪
洗濯機洗いの場合
手洗いをオススメしますが、時間がない場合もあると思うので、洗濯機での洗い方も紹介しておきます。
ただし前述した通り、必ず洗濯表示を確認することは忘れないようにしてください!
用意するもの
・洗濯ネット
・中性もしくは酸性のおしゃれ着用洗剤
手 順
1. 畳んで洗濯ネットに入れる
ダメージをできるだけ抑えるために、洗濯ネットに入れて洗います。
ボタンやファスナーは全部閉めることを徹底しましょう
ファスナーの故障やボタンが取れてしまうのを防ぐことができます。
2. 手洗いコースで洗う
洗濯機によって名称が異なるかもしれませんが、弱水流のコースを選択して洗いましょう。
3. 脱水する
脱水の前に1度洗濯機を止め、そのまま10秒程度脱水しましょう。
4. 日陰で干す
手洗い同様に、日陰の風通しが良い場所で干しましょう。
厚みのあるハンガーを使うのも忘れないでください!
5. 必要に応じてアイロンがけする
どうしてもシワが気になる場合は、しっかり当て布を使ってアイロンをかけましょう。
以上が、基本的な洗い方になります。
洗濯機は手軽にできるというメリットがある反面、どうしても服へのダメージが蓄積してしまうのが現実です。一方、手洗いは手間にはなりますが、面倒くさがらずやることで、よりブルゾンを長持ちさせることができます。
長持ちさせたいブルゾンはやはり手洗いがオススメ。手間を惜しまず、大切な服のためにも一肌脱いでみてください!
ウールのブルゾンはぬるま湯&スチームアイロンで!
ウールとは、羊の毛のことです。
暖かいので、寒い冬に大活躍する素材である反面、シワになりにくく高い保温性を持っており、暑い夏でも涼しく過ごせるので、1年を通して人気の素材です。
ウールのブルゾンは、基本的に手洗いをオススメします。
理由は2つで、
・お洗濯しながらウールの縮み具合を確認できる
ということです。
軽い気持ちで洗濯機を使ってしまうと、いざ開けてみたら修復不可能なほど縮んでいたなんてこともあるかもしれません…。
そんな悲劇に直面しないためにも、ぜひここで適切な洗濯方法を知っておいてください!
では早速、抑えるべきポイントを紹介していきます。
適度な温度のぬるま湯で洗う
まずは、水の温度について説明していきます。
最初に結論を言ってしまうと、ウールは、熱すぎるお湯も冷たすぎる水もよくありません。
25~30℃程度のぬるま湯で洗うようにしましょう。
アルカリ性の洗剤は絶対禁止!
先ほども言った通りウールは羊の皮なので、人間の髪の毛と同じように表面がタンパク質で覆われています。よって、アルカリ性の洗剤を使ってしまうと、表面のタンパク質が溶け落ち、ゴワついてしまいます。
アルカリ性の洗剤は使わないようにしてください。
スチームアイロンを使う
スチームアイロンを使えば、もし縮んでしまっても少しなら矯正する効果が期待できます。
アイロンを当てる際は1センチほど離しながら蒸気をかけていきましょう。
蒸気をあてたら、引っ張らず、叩くようにして伸ばしていきます。
あくまで、蒸気の熱の力で伸ばすので無理に力を加える必要はありません。逆に力を入れすぎてしまうと、生地が傷んでしまうので注意しましょう。
綿のブルゾンはひら干しで対応!
秋から初冬にかけて、肌寒い時期に活躍する綿のブルゾン。
スタイリッシュな見た目でしまりが出るので、ラフになりすぎずに着こなせるのが特徴です。
綿素材の多くは、手洗いのみ可のタグがついているかと思います。その場合洗濯機は厳禁ですので、必ず確認してから洗濯するようにしましょう。
もし洗濯機洗いがOKな場合でも、時間に余裕があるようでしたら、手洗いの方がダメージが少なく、オススメです!
綿のブルゾンの洗濯のポイントは、以下の2つになります。
傷めないためにも、脱水は10秒が限度
綿ジャケットは特にシワになりやすいので、脱水を短めに設定して、シワを軽減するよう心がけましょう。
10秒だとちょっとやりすぎ!
という感じの目安なので、そこを意識してやれば失敗することはないはずです。
脱水時間は、長ければ長いほどシワがつくと考えておいていいと思います。
平干しをする
脱水したらすぐにシワを伸ばし、型崩れしないよう意識して干しましょう。「平干し」と呼ばれる干し方がベストです。
平干しとは、ハンガーにかけず、平らな台などの上に広げて干す方法で、平干しをすることで、水分の重さを分散でき、型崩れを防いでくれます。
綿のジャケットは、濡れると素材のコットンが水の重みで下に引っ張られ、伸びてしまうため、普通にハンガーで干すのではなく、平干しが最適です。
麻のブルゾンは濡れ干しが鉄則
麻は通気性が良いのが特徴で、季節を問わず着れる素材としても人気を集めています。
ではさっそく、洗濯のポイントを見ていきましょう。
ぬれ干しをする
麻はかなりシワができやすい素材なので、シワには特に注意して干す必要があります。そしてそこでキーワードになってくるのが、「ぬれ干し」です。
「ぬれ干し」ってあまり聞いたことがない方も多いかもしれませんが、麻とはかなり相性が良い干し方なので、覚えておいて損はないでしょう。
「ぬれ干し」とは、脱水をせずあえて濡れたまま干すことによって、水分の重みでシワを取る干し方です。
先ほども言った通り麻はシワになりやすいので、洗濯機での脱水はもちろんNGですが、綿のように平干ししてもシワが残ってしまうので、麻のブルゾンは脱水をせず、ぬれ干しすると覚えておきましょう。
用意するもの
・幅広タイプのハンガー
・ビニールシートなど、水が受けられるもの
手 順
1. 洗濯機から取り出し、少しだけ水を切る
洗濯を終えたジャケットを洗濯機から取り出し、水がポタポタ落ちてこないくらいに、軽く水を切ります。
その際も力を入れてねじるとシワになってしまうので注意しましょう。
2. ハンガーにかけて干す
まだかなり濡れている感じがあると思いますが、そのままでいいので、ハンガーにかけて干します。
時間が経つにつれてポタポタ水が垂れてくる恐れがあるので、干したブルゾンの下にビニールシートなど水が受けられるものをひいておくことをオススメします。
また、干す際は幅広タイプのハンガーがシワになりにくくオススメですが、ない場合には、通常のハンガーを3枚程度重ねることでも対応できます。
アイロンがけでピシッと仕上げる
次にアイロンがけについてです。
ぬれ干しをした場合は比較的シワが綺麗に伸びているので、そこまでアイロンの必要性はありませんが、よりピシッと仕上げたいときは、アイロンがけは必要です。
最初に言っておくと、麻は、乾いたままアイロンがけをしてもうまく伸びてくれません。
半乾きの状態でかけるか、もし完全に乾いてしまっていたら、霧吹きをかけてからアイロンがけするのもありです。
ちなみに、スチームアイロンで仕上げることもできますよ!
掛け方のコツとしては、縫い目を重点的に伸ばすことです。
縫い目は1番シワができやすい箇所なので、他の箇所よりもしっかり目に濡らし、きちんと伸ばしてください!
麻のブルゾンは、洗うとどうしてもシワができてしまいますが、干し方やアイロンがけを工夫することでその悩みも改善されます。
ぬれ干しなどを有効活用して、より一層ピシッとした仕上がりを目指してみてください。
ボアブルゾンは「くし」を使う!?
ここまで基本的なブルゾンの洗濯方法を紹介してきましたが、最近の流行アイテムであるボアブルゾンはどう洗濯したらいいのか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
ボアブルゾンとはふわふわの生地が使われているアイテムのことで、ふわふわの感触を維持するために洗濯方法については確実に気をつけたいところです。
そんな方は必見!これから購入を考えている方も必ず目を通しておいたほうが良い、ボアブルゾンの正しい洗濯方法を解説していきます!
せっかく購入したお気に入りの触感がゴアゴア感に変わる前にぜひ実行してみてください!
基本的には先ほど紹介した通常のブルゾンと洗濯方法は変わりません。
ですが、細かいコツや特有の注意点などもあるので、解説していきます!
洗濯前に毛並みを整える
ボアという素材上のデメリットとして、毛が寝てしまうという特徴があります。
そして汚れや湿気は、ボア生地を固めてしまう原因になるので、しっかり毛並みを整えて、汚れが落ちやすい状態を作る必要があります。
そこで、ボアブルゾンを洗濯する際のコツとしては、「洗濯前に毛並みを整えてあげること」です。
通常のくしやコームなどで良いので、毛並みを整えるように、丁寧にとかしてあげましょう。その際強くかけすぎると繊維が切れてゴアゴアになってしまう恐れがあるので、力加減は注意しましょう。
洗浄3分・すすぎは2回
くしをかけてせっかくふわふわになったブルゾンを洗濯してしまうのは気が引けてしまうかもしれませんが、ふんわり感を維持できる方法はあります。
基本的な洗い方は既に紹介した基本的な洗い方と変わりませんが、洗浄3分、すすぎ2回を意識すると格段に仕上がりのふわふわ感が違うので、意識してみてください。
洗いすぎはダメージのもとになります。毛並みを整えてから洗濯すれば短い時間でも汚れはしっかり落ちてくれるので、洗濯機に入れても良いですが、時間を少なめにかけることを意識しましょう。
また、柔軟剤などが繊維の隙間に残ってしまうと、生地が固まる原因になってしまうので、すすぎは2回しっかり行い、柔軟剤などを完全に落としましょう。
乾燥はドライヤーで!
ボア生地は比較的乾きやすいので、乾燥機でパパッと乾燥させる方法もありますが、生地のダメージも考えるとドライヤーで乾かす方法をオススメします。
いつも髪を乾かしているような感じで2~3分ドライヤーをあててあげるとしっかり乾きます。あてすぎは厳禁なので、多少水気が残っていても時間が経ったら自然乾燥で対応しましょう。
以上3つのことを守れば、ふわふわした仕上がりになること間違いなしです!少しの手間なので洗濯前後にぜひ実践してみてください!
まとめ
いかがでしたか?
ブルゾンは素材のバラエティが豊富なので、洗う際はその素材にあった適切な方法を選択することが大切です。
今回は4種類の素材をピックアップしましたが、いずれの素材にしてもブルゾンは比較的デリケートなアイテムなので、注意は必要です。
ですが、適切な方法で洗濯すれば、クリーニングに出さずともご家庭で洗濯することができるんです!
それぞれの素材について抑えるべきポイントをおさらいすると
・ウールは「ぬるま湯で、スチームアイロンを使う」
・綿は「平干し」
・麻は「ぬれ干し」
・ボアは「くしを使う」
です。どの行程も、素材の良さを維持する上では重要な要素になってくるので、少しの手間を惜しまずぜひ実行してみてくださいね♪