バラの剪定は、美しい花を咲かせるために欠かせない作業です。適切なタイミングと方法で剪定を行うことで、健康な枝が育ち、花付きが良くなります。しかし、「いつ剪定すればいいの？」「どこを切ればいいの？」と迷う方も多いでしょう。本記事では、初心者でも分かりやすい剪定の基本や、季節ごとの剪定方法を詳しく解説します。美しいバラを育てるためのコツを押さえましょう！

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薔薇（バラ）について

花を切る時期の注意

薔薇（バラ）の花を切るのに、時期というものがあります。春夏秋冬だとか何月だとかではなく花が咲いているうちが適しています。花が咲き終わってしまうと、その枝での栄養補給を緩めてしまうわけです。そうすると次の花が遅くなってしまいます。

というわけで、花が「枯れ始めたかな？」というぐらいで切るのがいいのです。

シュートとは？

シュートとは、枝の単位のようなもの。中でも薔薇でシュートといえば、『ベーサルシュート』のことでしょう。

ベーサルシュートとは新しく根っこから生えてきた太い枝のこと。最初のうちはこれを育てて枝を増やすことになるでしょう。ベーサルシュートは養分を独り占めしてガンガン伸びていきます。新しく生えたからと放っておくと手がつけられなくなります。

そのため、花が咲く前にポキッと折りましょう。そうすると、開花に渡すはずだった養分の行き場がなくなって、新しい枝が増えやすくなります。

バラを剪定する前に知っておきたいこと

バラはとても繊細な植物です。水やり、肥料の種類をとっても、どれ一つとして同じ方法はありません。1本1本、特徴に合わせたお手入れが必要になるんです。

ただ、バラの咲きが悪いときがあるとします。もしかして肥料が足りない…？なんて考えてしまいますよね。

演芸店に肥料を買いに行ってこういわれたことがあります。「あなたは、胃潰瘍の人に、元気になって欲しいからといって、毎日多量のステーキをたべさせますか。そんなことはしませんよね。胃が弱っているのだから。バラもおんなじです。花のつきが悪いときには、ひたすらキレイな水をかけ続けて、次のシーズンまでバラの根元を労わってやる。するとバラは生き返りますよ」と。

剪定も確かに大切なお手入れですが、バラを植えるときには、まず、バラの「体調」を良く把握することを心がけてください。

バラを剪定する目的は？

バラを剪定する目的は、デザイニングです。どの向きに花が咲いてほしいか。どこか盆栽の世界観と似ていますね。

盆栽と違うのは、バラはいくつもいくつも花を咲かせるものであって、それをどうコーディネートしていくかで、手入れの行き届いたバラ園に仕上がります。

また、まびき（剪定）することで、一つ一つの花に栄養素が行き渡ります。開花時期も長くなりますよ！種類によっては年に何回も咲くもの、冬の初めに花を咲かすバラもあります。その開花サイクルを守るために剪定はとても大切なお手入れなんです。

バラを剪定しないとどうなる？

剪定をしないバラは、上へ上へと伸び続けます。下の方は古木になり、半分枯れた状態になってしまいます。つまり、1本の木全体でバラの花を楽しめないことになります。上の新幹でしか花が咲かないのです。かといって、下の部分を切ってしまうということは、そのバラそのものの生命線を切ってしまうことになります。

挿し木という手法もありますが、これも一種賭けのような状態であり、開花する場合もあり、枯れてしまって元も子もない状態になりかねません。

まだバラの木の丈が低いうちから、こまめに剪定をしてあげることで、バランスよくバラが咲き、丈も花をめでるのにいい状態が保たれます。

バラの剪定方法について

それでは本格的に剪定していきます。四季咲きの前提で説明します。四季咲きというのは、季節に関係なく、1年に何回も咲く花のことをいいます。

春からスタート

春に咲いた花が枯れてきたら、剪定していきます。

薔薇は葉を奇数で揃えて生やします。1→3→5→7といった具合です。この5枚揃っているところの1cm上で切ってください。

5枚葉の付近には新しい芽ができるので、それを切らないようにしましょう。

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夏

枝を整えましょう。

全体の 2/3になるように、思い切り良く刈り込みます。病気で弱ってたりしたら、無事なところを残すようにしましょう。秋にも咲くはずなので、その養分補充の時期になります。

秋

春と同じように花を切ってください。その後、細い枝や内側に突っ込んでいってる枝などを元から切りましょう。これらの枝は見た目が悪いだけでなく、木から栄養を余分に取ったり、病気や害虫を寄せ付ける原因になります。

バラは葉を奇数で生えるので、この5枚揃っているところの1cm上で切ってください。5枚葉の付近には新しい芽ができるので、それを切らないように気をつけましょう。

極端に細い枝や内側に突っ込んでいってる枝を切ります。

冬

冬の終わりにはもう芽が出始めるので、それまでに済ませましょう。葉がほとんど落ちたかなという頃合いに剪定開始。

シュートがたくさんあるなら、3～4年経っている枝を根元から斬ります。シュートがまだ少ないようならそのままにしましょう。

もう一度、全体を2/3ぐらいに切り詰めたら完了です。

バラの剪定に関する豆知識

一季咲きの薔薇

春にだけ咲く薔薇のことです。ほとんど四季咲きと変わりませんが、違う部分もあるので挙げていきます。

・夏に2/3ぐらいまで切る
シュートの成長を妨げるので、もっさりしてきたら切りましょう。春と同じくらいの長さが目安ですね。

・秋の剪定がいらない
春にしか咲かないので、伸びすぎたりしない限り放置でOK。

・細くても切らない
少し細いぐらいなら花を咲かせることがあります。

切り口について

なまくらハサミで切るとそこが病気になることも。切り口はさまざまなことが起きやすい場所なのです。そういう原因で枯れたりするのが怖いなら、切り口に蝋をたらして塞ぎましょう。 

共通すること

どの時期、どの種類においても病気の枝は切りましょう。伝染しますから、すぐに切るのがいいです。花を諦めてでも切ることをおすすめしますよ。

まとめ

バラの剪定は、健全な成長と美しい花を保つために重要な作業です。適切な時期に剪定を行うことで、養分が効率よく行き渡り、次の花の開花を促進します。剪定の目的は、バラのデザインと健康を維持することにあります。剪定を怠ると、花が限られた場所にしか咲かなくなるため、こまめな手入れが必要です。また、病気の枝や枯れた部分を早めに取り除くことで、バラが元気に育ちます。バラの剪定を正しく行い、美しい花を長期間楽しみましょう。

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