使えば使うほど味が出てくるヌメ革は、革の中でも質が高く、とてもデリケートです。今回はヌメ革のお手入れ方法を3つの場面にわけて紹介します。ヌメ革の特徴や保管するときの注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

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ヌメ革の特徴とは

きれいな革の状態を保つには、まずその特徴を知っておくことが大切です。ヌメ革の作られ方、弱点を押さえておきましょう。

そもそも革製品はどうやって作られているの？

革製品は「なめし」という技術を使って革をやわらかくしており、「なめし」の方法は主に以下の2種類があります。

ヌメ革の場合は植物タンニンなめしです。植物タンニンなめしは化学薬品の力を借りずに加工する方法で、革への負担が軽くなっています。この方法のおかげでヌメ革は、天然素材の質の高い革となっているのです。

ヌメ革の弱点

そんな「なめし」の方法のおかげで質の高い革となっている反面、ヌメ革は水に弱いという弱点があります。

ヌメ革が水分を含んでしまうと、輪ジミ・色落ち・色移り・カビの発生などにつながってしまいます。また、水のほかにホコリもシミ・カビ・汚れが付いてしまう恐れがあるので気を付けましょう。

購入直後に行うヌメ革のお手入れ方法

まずは買ってすぐにしてほしいお手入れ方法を紹介します。

ヌメ革を購入したら日光浴を行ってください。日光に当てておくと革の色が濃くなると同時に、革に含まれている油分がにじみ出て表面をコーティングしてくれるのです。

馬毛ブラシで軽くブラッシングし、表面をきれいにします。

まず、革を日光に当てておきます。日光浴させる期間は革の種類や厚さによっても変わりますが、一般的には数日～1か月程度が良いとされています。様子を見ながら、自分好みの色になるまで日光浴させましょう。

やわらかい布でやさしく革を拭いてください。革のお手入れ用が最適ですが、メガネ拭きのようなものでも代用できます。

最後に防水スプレーをかけたらお手入れ完了です。表面が湿る程度を目安にスプレーをかけるようにしましょう。このとき、防水スプレーを吸い込んでしまうと体調不良につながるため、マスクをつけて行ってください。

日頃行うヌメ革のお手入れ方法

次に、普段からして欲しいお手入れが2つ紹介します。

汚れを落とす

ヌメ革は革の中でもとくにデリケートで汚れにも弱い素材のため、使うたびにお手入れしましょう。やわらかい布で乾拭きをし、ほこりや汚れを落としてください。

保湿する

革製品はもともと動物の皮膚であり、とても乾燥しやすい素材です。乾燥してしまうと革の劣化が進んでしまうため、定期的に保湿をして乾燥を防ぐようにしましょう。

保湿する際はレザートリートメントを使うのがおすすめです。約1～2ヶ月に1度、レザートリートメントを塗って保湿をしてください。定期的に保湿を行うと、きれいな革の状態を保てます。

【アイテム別】ヌメ革のお手入れ

ここからはヌメ革の財布とバッグの具体的なお手入れ方法を紹介します。どちらも手順は同じです。

ヌメ革財布とバッグのお手入れ

ブラッシングをして汚れを落とします。とくにステッチ（縫い目）部分は念入りに行いましょう。もし目立つ汚れがあった場合は布でやさしく乾拭きしてください。傷がつかない程度の力加減で行いましょう。

時間の経った汚れは乾拭きでは落としにくくなってしまいます。革が嫌う水拭きをしないためにも、こまめなお手入れを心がけましょう。

次にレザートリートメントを使用して保湿を行います。注意したいのがレザートリートメントをつける量です。つけ過ぎると財布がやわらかくなり過ぎてしまうため、レザートリートメントの量は米粒程度を目安にしてください。

適量を財布に出したら指で薄く伸ばしていきます。ある程度均等になったらブラシをかけると、より薄く均等に伸ばせます。最後にステッチ部分などに入ってしまったトリートメントを拭いたら完了です。

ヌメ革が濡れたり汚れたりした際の対処方法

ここからは万が一、ヌメ革が濡れたり汚れたりしてしまった場合の対処法を紹介します。

汚れがついてしまった場合

通常のクリームをヌメ革に使ってしまうとシミになってしまう可能性があるため、デリケートな素材用のクリームを用意しましょう。

クリームをやわらかい布に適量つけます。このとき、クリームはつけすぎないように注意しましょう。

汚れた部分を拭いていきます。

濡れてしまった場合

ヌメ革は水分を革に染み込ませないことが第一です。そのため濡れてしまった場合は、なるべく早く水分を拭き取るようにしてください。

しっかりと乾くように、風通しの良い日陰で干します。

完全に乾燥したら、クリームを塗って保湿を行いましょう。

ヌメ革を保管するときの注意

革製品はとてもデリケートなため、保管の仕方にも注意しましょう。

ヌメ革を保管する際、もっとも気をつけなければならないのが湿気です。そのため、ヌメ革の製品を保管する際は以下の2つに当てはまる場所を選ぶといいでしょう。

またときどき日陰で干し、乾拭きで湿気を除去してあげるときれいな状態を保てます。

ヌメ革をお手入れして長くきれいに使い続けよう

今回は革の中でも質が高く、とてもデリケートなヌメ革のお手入れ方法を紹介しました。ヌメ革は使えば使うほど味が出てくるため、正しいお手入れ方法できれいな状態で長く使い続けて、素敵な革に育てましょう。

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