
今日からできる、私の一歩。暮らしの中のカーボンオフセット
「カーボンオフセット」という言葉を最近よく耳にしませんか?でも、それって実際どういうこと?難しそう…と感じる方も多いかもしれません。今回は、カーボンオフセットの基本から、私たちの日々の暮らしに無理なく取り入れる方法までをご紹介。少しだけ環境にやさしい選択をして、未来の地球に笑顔を届けましょう!
目次
使った分を“埋め合わせ「カーボンオフセット」という考え方

車で買い物に出かけたり、電気をつけっぱなしにしてしまったり。私たちの暮らしの中には気づかないうちに二酸化炭素(CO2)が出てしまう場面がたくさんあります。これは、地球温暖化の原因になるもの。カーボンニュートラルに向けた取り組みは、いまや世界中で叫ばれていますが、全部をやめるのはなかなか難しいですよね。そこで生まれたのが「カーボンオフセット」という考え方です。
例えば、
・飛行機に乗った → 代わりに自然エネルギーを応援する仕組みに参加する
このように、「出してしまった分を、他の方法で補う」のがカーボンオフセットです。
ちょっと食べ過ぎた日の翌日は少し軽めの食事にする。出費が多かった翌月は調整する。こんなふうに、カーボンオフセットは日々の暮らしの中でも“埋め合わせ”をする感覚に近いんです。
「環境に良いことって難しそう」と思っていた方も、こんなふうに暮らしの中でできることに置き換えて考えると、少し気持ちが軽くなりませんか?
カーボンオフセットには2つのやり方があります
カーボンオフセットは、暮らしの中で排出されたCO2を「埋め合わせる」仕組みであることがわかりましたね。では、実際にはどのような方法があるのでしょう。
自分で行動したり、環境活動を応援する

ひとつ目は、自ら環境保護に関わる方法です。たとえば、地元の植林ボランティアに参加する、森林保全団体に寄付をするなど、環境にやさしい製品やサービスを選ぶことで、間接的に支援できます。この方法は、「自分の手で少しでも地球を良くしたい」という思いを、目に見える形で行動にできるのが魅力です。
カーボン・クレジットを購入する

もうひとつは、カーボン・クレジットを通じて埋め合わせる方法です。カーボン・クレジットとは、「再生可能エネルギーの導入」「森林保全」「省エネ支援」などのCO2削減プロジェクトによって生まれた“削減量”を、証書のような形で売買できる仕組み。カーボンクレジットを購入すると、自分の排出分を別の場所で減らしてもらうことができます。
最近では、個人でも数百円から購入できるサイトやサービスも登場し、日常の中でも気軽に取り組める選択肢が増えつつあるようです。
暮らしの中でできる「ちょっとした埋め合わせ」
カーボンオフセットは特別なことじゃなくても大丈夫。日常の中にある“少しの工夫”が、未来の地球へのやさしさになります。もう少し具体的な例をあげてみましょう。
買い物をするとき、地球のことをちょっとだけ思い出してみよう

お店で「レジ袋はいりますか?」と聞かれたとき、エコバッグを取り出すあの瞬間。実はそれも、カーボンオフセットです。他にも、地球に優しい買い物方法がありますよ。
・地元の野菜や食材を選んで、運ばれる距離(フードマイレージ)を減らす
・簡易包装や詰め替え用の商品を選ぶ
・カーボンオフセット付き商品を選ぶ
移動もちょっとの工夫でエコになる

車や飛行機で移動するとCO2の排出は避けられませんよね。でも、埋め合わせることはできます。出かける楽しさはそのままに、ちょっとやさしい選択をしてみませんか?
・近所への移動は自転車や徒歩に切り替える
・バスや電車などの公共交通を利用する
・カーシェアや相乗り(ライドシェア)を活用する
おうち時間も、エコな選択でちょっと気持ちよく

家電やエネルギー、毎日の使い方にもできることがあります。「ちょっと気をつける」だけで、地球にも家計にもやさしくなれます。
・使っていない家電のコンセントを抜く(待機電力のカット)
・照明はこまめに消すまたはLEDに替える
・エアコンは適温を心がけ、フィルターをこまめに掃除する
・冷蔵庫の詰めすぎ・開けっぱなしを控える
・洗濯はまとめて行い、自然乾燥を活用する
カーボンオフセット付き商品の事例
カーボンオフセット付き商品とは、その製品やサービスの製造・提供にともなって発生する温室効果ガス(CO₂など)を、別の方法で相殺(オフセット)する仕組みが取り入れられているものです。これを購入・利用することで、消費者自身も地球温暖化防止に貢献できるのが特徴です。
商品やサービスそのものだけでなく、ノベルティやキャンペーンなど販促活動の一環として活用されるケースも見られます。
門牧場のアイスとチーズでCO₂オフセット―美味しさと環境配慮の両立

長野県にある「長門牧場」では、事業活動における温暖化対策として、県の「温暖化対策計画書制度」にも参加し、積極的にCO₂削減に取り組んでいます。
そんな長門牧場の人気商品であるアイスクリームとチーズには、カーボン・オフセットの仕組みが導入されています。商品を購入することで、滋賀県造林公社が進める植林プロジェクトを通じて、1点あたり約2kgの温室効果ガスが埋め合わせされる仕組み。手軽に軽に環境貢献ができる商品として注目されています。
新宿ワシントンホテル「農業応援CO₂ゼロSTAY®︎プラン」

新宿ワシントンホテル本館・ANNEX(別館)では、「農業応援 CO₂ゼロSTAY®︎プラン」を2025年6月10日(火)より販売開始。ホテル業界としては初めて農業由来のJ-クレジットを活用したプランです。

宿泊プラン宿泊で生じるCO₂排出量を実質ゼロにできるとともに、特典として「蛍の里くびき米」(新潟県産コシヒカリ)2合と「オフセットSTAY証明書」が贈呈されます。
・宿泊期間:2025年6月10日(火)~8月31日(日)/300名限定(無くなり次第終了)
・料金:1名1室 11,700円~、2名1室 15,100円~(消費税・サービス料込)
・販売方法 :公式HPまたは各予約サイト
カーボンオフセット付きの商品やサービスは、まだそれほど多くはありませんが、これから少しずつ増えていくことが期待されています。日常の中で環境にやさしい選択肢がもっと身近になるといいですね。
無理なく、楽しく、環境を想う暮らしへ
カーボンオフセットも、エコな暮らしも、「完璧」を目指す必要はありません。できることから、少しずつ。たとえば月に一度、オフセット付きの商品を選んでみましょう。それだけでも大きな一歩です。
地球の未来を守るために、できることを楽しみながら。自分に合ったペースで「やさしい選択」を暮らしの中に取り入れてみませんか?
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