ワタシト

更新日: 2024年11月21日

「すすぎ1回」でお風呂2ヶ月分の節水!ライオンに聞くオトクでエコな洗濯のコツ

この記事をシェアする

洗濯のすすぎ回数、みなさんは何回に設定していますか?約40%の人はすすぎ1回で、大半の人はすすぎ2回に設定しているそうです。

NANOX(ナノックス)やトップなどの衣料用洗剤を手がけるライオン株式会社は、すすぎ1回を推進する「Choose one Project」を2024年にスタートしました。本当にすすぎ1回でいいのか?なぜライオンがすすぎ1回をすすめるのか?Choose one Projectを担当するライオン株式会社の金子智之さんを取材しました。

すすぎ1回はいいことだらけ!

金子智之さん
ライオン株式会社 ヘルス&ホームケア事業本部 ホームケア事業部トップ・アクロングループ ブランドマネジャー 金子智之さん(撮影:ワタシト編集部)

── Choose one Projectではすすぎ1回を推奨しています。すすぎ1回にはどんなメリットがあるのでしょうか?

節水はもちろん、節電や時短、衣類のダメージを減らすことにつながります。

指1つで洗濯機の設定をすすぎ1回に変えるだけで、実は節水・節電ができる。CO2排出量の削減にもなります。その小さな積み重ねが、大きな結果につながることをChoose one Projectを通して伝えています。

Choose one Project
出典:Choose one Project公式ページ

── すすぎ1回にすると、どれくらい節水できるんでしょうか?

洗濯1回あたり約36リットルの節水になります。毎日洗濯をする家庭であれば、1年間で約2ヶ月分のお風呂に相当する水です。

もし日本の世帯の20%がすすぎ1回を実践したら、年間で黒部ダムの約1.5個分の節水になります。こんなに大きなインパクトが出るんですね。さらに約15%の時短や、CO2約23%の削減にもなります。

出典:ライオン調査結果

── そんなに節水できるんですね!とはいえ、すすぎ1回だと汚れや洗剤が残らないか心配です。 

昔は主流だった粉洗剤はすすぎ2回必要だったので、そう思われる方も多いですね。しかし、液体洗剤の多くはすすぎ1回で十分なんです。ライオンだけでなく他社の液体洗剤も同様です。

実際に、すすぎ1回を試した社員からは「すすぎ1回でも2回でも洗濯物の仕上がりに違いを感じなかった」という声を聞きました。

開発時には、肌への安全性や泡の残り具合などを細かくチェックし、基準をクリアする洗剤だけを世に出しているので、ご安心いただきたいです。

NANOX one
洗剤に表示された「すすぎ1回OK」のマーク(撮影:ワタシト編集部)

衣類を長持ちさせる洗濯のコツ

── Choose one Projectでは、衣類を長持ちさせることも目指しています。具体的に何ができるのでしょうか?

まず、どんな衣類が捨てられているのか調査しました。1位が白いTシャツ、2位がYシャツ、3位が黒・紺系のTシャツでした。これらは、黄ばみや黒ずみ、色あせが主な原因で捨てられていることもわかりました。

── 黄ばみ・黒ずみ・色あせが防止できれば、衣類は長持ちするわけですね。

そうです。なので、この3つを解決する洗剤の開発を始めました。しかし、一般的に、黄ばみ等を落とすために洗浄力を高めると色あせしやすくなります。反対に、色あせを防止すると洗浄力は弱くなります。トレードオフの関係なんですね。蛍光増白剤を配合して衣類を白くする方法もありますが、黒い衣類は徐々に灰色に色づいてしまいます。

そこで、弊社の研究員が特殊ポリマーを探し出したり、配合を調整したりして、構想から4年かけて開発したのがNANOX one(ナノックス ワン)です。洗浄力と色あせ防止を両立した唯一の洗剤です。

Choose one Projectの「one」は、すすぎ1回とともに、NANOX oneも表しています。衣類を長持ちさせるため「NANOX oneを選ぼう」ということです。

NANOX one
NANOX oneシリーズ。中身の見える透明の容器は、衣料用洗剤には珍しい。時間が経過しても変色しないことにもこだわり、洗練されたパッケージになったのだとか。(撮影:ワタシト編集部)

── すすぎ1回とNANOX oneを選ぶことがポイントなんですね。他に、綺麗に洗濯するコツはありますか?

弊社にはお洗濯マイスターという専門家がいます。マイスターに聞いたところ、「衣類を裏返すこと」がおすすめだそうです。皮膚との接着面が、菌やニオイのもとになりやすいからですね。

あとは菌を増殖させないために、やはり早く洗うこと、すぐ乾かすこと。残り湯を使う場合は、洗いの工程のみにして、すすぎには水道水を使うこともおすすめしていました。

指1本で、自分にも、地球の未来にもちょっと良いこと

── そもそも、なぜライオンは節水や衣類の長持ちを目指しているのでしょう?

環境省が推進するデコ活*では、脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを提案しています。生活におけるさまざまなことが対象ですが、弊社が貢献できるのは、節水とサステナブルファッションだと考えました。

*脱炭素(Decarbonization)とエコを含む"デコ"と、活動・生活を組み合わせた言葉。環境省が2050年カーボンニュートラルと2030年度削減目標の実現に向けて、「デコ活」を推進している。

金子智之さん
撮影:ワタシト編集部

世界的にみて、実は日本は水をたくさん使っている国です。そして家庭で使用する水の中で、洗濯は約2割を占めます。水を使うことはCO2排出にも繋がりますから、洗濯における節水をなんとかしなければいけないと思ったのです。

また、約8割のお客様が「衣類はできるだけキレイに長く使いたい」と思っているという調査結果が出ました。一方で、毎日10トントラック135台分ほどの衣類が捨てられている。年間にすると、1人あたりTシャツ15枚分も捨てているんですね。長く使いたいのに、捨ててしまっているギャップがあることがわかりました。

── 脱炭素に繋がり、私たちのニーズを満たすのがChoose one Projectなんですね。

そうですね。「服に、地球に、ちょっといいセンタクを。」をスローガンにしています。「洗濯」と「選択」をかけているんですね。

人差し指のマークは、すすぎ1回とNANOX oneの「1」を示していますが、同時に、指1つで節水やCO2削減ができるという意味も込めています。

Choose one Project

── 「すすぎ1回」にこんなにメリットがあるとは知らなかったです。

すすぎ1回を実践した社員からは「設定ボタンを押す程度の簡単なことで、自分にも、地球の未来のためにも、ちょっと良いことをしている感じがある」という声がありました。

すすぎ1回にするメリットはたくさんあるのに、そもそも知らない人が大半だと思います。Choose one Projectを通し、すすぎ1回の洗濯を知る機会を作りたいです。

── 今後はどのような活動をしていきたいですか?

Choose one Projectを開始してから、他業界の企業さんにも賛同していただいています。

例えば、洗濯機を開発するTWINBIRDさんが賛同企業の1つです。弊社はすすぎ0回の洗剤「アクロンスマートケア」も開発していますが、それに対応し、TWINBIRDの洗濯機にすすぎ0回コースを搭載していただきました。

洗濯時の節水については、伝えるだけでなく、行動してもらわないと意味がないと思っています。他企業さんと一緒に、1人でも多くのお客様に愚直に広めていきたいです。

金子智之さん
撮影:ワタシト編集部

◇◇◇

普段はすすぎ2回だった筆者ですが、取材後にすすぎ1回の洗濯を試しました。洗い上がりに違いは感じず、洗濯が早く終わって快適でした。節水は目に見えにくいものの、環境に優しいことをしている、節約になっていると思えば気分も上がります。

汚れ具合や洗剤にもよりますが、すすぎ1回を一度試してみてはいかがでしょうか。

そしてNANOX oneは、洗濯に一家言あるワタシト編集部にも愛用者がいる実力のある商品。衣類を大事に長く着るために、洗剤も見直してみるといいかもしれません。

▶︎Choose one Project
▶︎NANOX one

ワタシトJOURNAL

ワタシト編集部が共鳴した、サーキュラーエコノミーの実現を目指す取り組みやプロダクトを訪ねていくシリーズ。アーカイブはこちらからご覧いただけます。

※本記事の内容は、本記事作成時の編集部の調査結果に基づくものです。

監修者
ライター
ワタシト 編集部
ワタシトは暮らしの不便を解決するアイデアや商品を紹介するメディアです。掃除や洗濯、日用品のお手入れ、ハウスクリーニング、家具、家電、生活雑貨の新商品など役立つ情報をお届けします。
この記事をシェアする

あなたにおすすめ

関連記事

おすすめ特集

  1. banner01 (1)

    Temu完全ガイド | セールやクーポン活用など攻略法を解説!

  2. banner07

    楽天ふるさと納税ガイド| 海鮮・果物など豪華返礼品を厳選しました!

  3. banner03 (1)

    Amazon徹底解剖 | 最新のセール案内、目玉商品の情報をお届け

  4. banner05

    ワタシトJOURNAL | 取材ルポ | サーキュラーエコノミーの活動をピックアップ

  5. banner04 (1)

    お掃除エブリデイ | おうちのキレイが続く簡単お掃除アイデア

他のカテゴリーの記事を見る